AIが薬の副作用の有無を的中。新薬開発を効率化。
医療ビッグデータの取扱は、プライバシーやセキュリティの問題が大きな壁となる分野で、実際の生活レベルまで普及するにはまだまだ時間がかかると考えられています。
日本人は特に個人情報を企業に預けるといったことへの抵抗感が強く、企業と一般人のコンセンサスを今後どのように取っていくかが課題となりますが、少子高齢化を迎える日本ではいち早く取り組んでいきたい分野です。
薬の副作用を人工知能が選別
東京大学
東京大学が発表した人工知能を使って薬の副作用を判定する研究は、投与したときにけいれんを起こしてしまう副作用のある薬を予測するというものです。
人間に対する臨床試験の前には、当然投薬の安全性が確認されなければなりませんが、中枢神経系に対する副作用の予測は特に困難とされていました。
今回の研究では、マウスの脳に投与した薬剤による神経細胞の活動を画像データにし、ディープラーニングによる画像解析を行うことで人間の判断による偏りを避け、正確な判断ができるようになったとのこと。
今後、iPS細胞から分化させた神経細胞で検証することで信頼性を高め、人間での臨床試験へ進めるか判断する基準をさだめるとしています。
東京大学 大学院薬学系研究科・薬学部
京都大学
また、京都大学でも病気の原因となる遺伝子情報などビッグデータを解析することで、薬剤を投与したときの副作用を予測できるという研究結果を発表しています。
また既存の薬について、もともとの対象以外にたいして効き目がある可能性についても予測をし、いままで治療薬が存在していなかった病気に関して300件以上もの候補を発見したとのことです。
例えばAGA(Androgenetic Alopecia/男性型脱毛症)を改善する効果が認められている「プロペシア」という薬は、もともと前立腺肥大や前立腺がんの治療薬でした。
治療のために服用していた人たちに「毛髪が増えた」という副作用が見られることがわかり、フェナステリドという成分がAGAの原因となる男性ホルモンの一種の生成を阻害することを発見できたことから新たな薬として誕生したのは有名です。
このような予期していなかった副作用が、それまでの使われ方に取って代わって、効能として認められるケースがますます増えるということでしょうか。
また、京都大学は以前にも新薬の候補となる化合物の毒性や発がん性を人工知能で予測する技術を発表しており、マウスなど使った動物実験では検証しきれないようなケースについても、新薬研究の効率化を図ることができるとのことです。
日経産業新聞電子版
最後に
新薬の開発には、膨大な時間と費用がかかります。
また膨大な時間とコストをかけても問題が発生してしまえば失敗に終り、開発コストをまったく回収できないというシビアなものですが、人工知能を活用することで臨床試験までの研究が効率化され、開発時間やコストの軽減が実現されます。
医療ビッグデータ活用のイメージは人によってさまざまで実感しにくいものですが、今回のような人工知能活用の事例などが広く知られ、薬剤の安全性や価格にも反映されることで、少しでも理解が深まっていくことを期待してしまいます。
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