温泉旅館が人工知能を用いた FAQシステムを導入 | SiTest (サイテスト) ブログ

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温泉旅館が人工知能を用いた FAQシステムを導入

お客様相談センターにおける顧客満足度の向上や社員のオペレート情報の共有などを目的に、
ユーザの知りたいことに対して的確な回答を用意する FAQ(よくある質問)システムの導入が進んでいます。
今回は、人工知能を搭載した FAQシステムを活用している温泉旅館の情報と、よくある質問を導入している企業の割合とFAQシステムの在り方についてお話ししたいと思います。

老舗旅館でも人工知能が活躍する時代に

箱根湯本にある温泉旅館「ホテルおかだ」が、公式ホームページに人工知能を搭載した FAQシステムを2017年5月11日に導入しました。
質問をまとめた「よくあるご質問」ページとは別に、「客室」や「温泉」「料理」など、ページ毎に想定される質問に絞り込み、さらに人工知能がよく見られている質問を自動的に上位掲載する仕組みです。

人工知能を搭載した FAQシステムを導入することで、営業時間外の質問対応が可能になり、顧客対応品質向上と生産性向上の両立を目指していると発表しています。

ACAP研究所の「企業における消費者対応体制に関する実態調査報告書」によると、
8割を超える企業が自社サイトに、商品・サービスに関する「よくある質問」を掲載しています。
その次にお客様に伝えたい最新情報や消費者のためのお役立ち情報等を掲載しているようです。

しかしながら、問合せ対応など、カスタマーサービスを行っている企業の課題についての調査結果を確認すると、
オンライン経由の個人予約が飛躍的に成長する中で、複雑化するインターネット関連のノウハウの習得や、多様化するお客様のお問い合わせに対応していくために、人材の確保と育成に課題を抱えていることが分かってきました。

「一人当たりの年間受付件数」


上記の表をみると、1人あたりが年間て受付する件数が売上高の規模が500億円未満の企業は、1,699件とかなり多い印象です。

カスタマーセンターを設けても、8割の企業が営業時間外には対応できていない

さらに、有人での電話受付は 「平日のみ」が60%、 「営業時間内のみの受付」 80.8%と多くの企業が営業時間外には対応できていないことが分かります。

疑問を抱えたエンドユーザーにとって、解決までに時間がかかる状況は望ましいとは言えません。
そういった問題の対策として、時間を問わず自己解決できる FAQコンテンツの充実は、速やかな問題の解消を促し、ユーザー満足度の向上につながると考えられます。

企業のFAQ・消費者対応における 目標設定、目標管理について

企業のFAQ・消費者対応に関して、目標設定・目標管理をしているか という問いに対し、目標設定・管理を行っていると答えた企業は65%と3分の2という結果になりました。
その指標は、「応答率、受信率」32.4% 「お客様満足度」16.7% と、以上の2つが多く、「解決率」1.4%、「解決日数」3.8%、「改善件数」6.2%とその後の改善がされているかを確認する企業の数が非常に少ないです。

「お客様の声」の収集源としては、
・お客様相談センター
・実店舗での問合せ
・ウェブサイト・ソーシャル経由の問合せ
が挙げられますが、問題を自ら「解決できる」サポート内容を充実させることが大切です。

長期的なカスタマーエクスペリエンス向上のために、月次の FAQ強化・改善サイクルをまわす必要があります。
なにが効果的で、何がそうでないのかなどを知るために、
定期的にデータレポートを抽出して分析し、検索トレンドや、アンサーヒット状況などを把握する事で、社内ミーティングでも情報を共有、課題を特定していくのがおすすめです。

検索キーワードを特定して、どんなキーワードで検索したかを分析する

対象の FAQにキーワードを追加するのがおすすめです。
検索キーワードを調べるときは、Googleアナリティクスの「集客」⇒「オーガニック検索トラフィック」で確認することができます。
Googleアナリティクスでどんな分析レポート項目があるかを紹介している記事もございますので、こちらもご覧ください。
「女子マーケッターと学ぶGoogleアナリティクス基礎講座その2「基本のレポート項目」」

こういった分析から、ユーザーの疑問が集中しているポイントは説明を強化するなど、無駄なく適切な対応をしていくことが大切です。

さいごに

今後、一部の知的創造が必要な作業以外は人工知能が代行するだろうと予想されています。
その作業の1つに FAQがあります。
現在は熟練されたオペレータほどの対応力があるとは断言できませんが、人工知能による支援や自動化の効果はニュース記事でもよくピックアップされています。

オペレータの経験や知識の違いが対応に及ぼす影響を軽減し、サービス品質の安定化なども期待できるため、
今後は人工知能にお客様の声をデータ化させた上で、人間はよくある質問のスコアリングから、それを解消するサービスに力を注ぐようになるかもしれません。

参考資料

・箱根湯本温泉おかだHP
 http://www.hotel-okada.co.jp/
・PRTimes:AI 搭載の旅館情報 FAQ システム
 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000025719.html
・ACAP研究所:「企業における消費者対応体制に関する実態調査報告書」(2016年1月)
 http://www.acap.or.jp/taigai/chosa-kenkyu/pdf/2016ippanjittaichosahoukoku.pdf