急速に拡大中！人工知能を使った取り組み5つの実例をご紹介 ｜ SiTest (サイテスト) ブログ

こんにちは、SiTest事業部エンジニアの森永です。

SiTestの新しい機能として「AIレポート」をリリースいたしました。AI（人工知能）による多角的サイト評価を行い、ユーザーの動きやサイト改善のアドバイスが短時間で得られるという画期的な機能です。

SiTestで新たな機能を開発するために人工知能の技術は欠かせないものとなっております。

特にここ数年で人工知能の技術は飛躍的に発展を遂げて技術のトレンドとして急速に浸透しており、さまざまな分野での事例が話題となっております。

今回のブログでは、そんな人工知能技術を使った事例のうち、今年話題になったものを5つ紹介いたします。

今年やはり一番世間を賑わせた人工知能といえばGoogleが開発した囲碁プログラム「AlphaGo」といえるでしょう。
韓国でトップクラスと言われている棋士に4勝1敗で勝ち越したというニュースは記憶に新しいです。
それまでも将棋やチェスでプロ選手に勝利したニュースは話題になっていましたが、将棋やチェスよりも遥かに組み合わせ数や局面の数が膨大であり、勝つのは困難と言われていました。
しかしながらGoogleはディープラーニング(ニューラルネットワーク)を基にした技術を用いてそれまでの囲碁プログラムより飛躍的に発展させ、今回の快挙に結びつけました。

こちらもGoogleが開発中の人工知能「Magenta」です。
これまでの芸術作品を基にしながら、決して模倣とはならないような新たな音楽、画像、映像の作成を目指すとのことです。
開発はスタートしたばかりですが、楽しみなプロジェクトでもあります。

対話型人工知能の研究も近年進んでおり、ソフトバンクの「Pepper」など実際に商品化されて販売されているものもありますが、Microsoftが対話型人工知能を使ってSNSで実験したニュースは、日米で結果が大きく異なっており興味深いものがあります。

アメリカのMicrosoftが開発した「Tay」、日本のMicrosoftが開発した「りんな」、いずれもTwitterなどのSNSでユーザーとのやり取りをしながら学習していくものです。

しかしながら、アメリカの「Tay」は不適切な単語を学習して発言するようになってしまい公開から数日で公開停止に追い込まれました。一方で日本の「りんな」の方はなぜか花粉症になってしまったり、シャープのインターンとしてアカウントを1日乗っ取ってユーザーとやり取りするなど全く違う方向の学習を行っており、現在も継続して活動を続けています。

人工知能の学習傾向は人間の入力次第で良い方向にも悪い方向にも傾く典型的な例と言えるでしょう。

白黒画像とカラー画像の組から特徴をディープラーニングによって学習を行い、白黒の画像をカラーに変換する研究が早稲田大学で進められています。

これにより、白黒の画像でしか見ることのできなかった昔の記録をカラーで再現することが可能となり、撮影当時の風景をより鮮明に再現されることとなるので非常に興味深い研究です。

ソースコードもGitHubで公開されています。

最後は日立製作所が開発した人工知能を紹介いたします。

大量の日本語記事について分析・学習を行い、賛否が分かれる議題に対してそれぞれの立場からの根拠を伴った意見を提示するというものです。

企業の経営判断を支援することが目的とのことですが、将来的に研究が進んで人工知能が会社経営するようになってしまうと、それはそれで恐ろしいことになってしまうかもしれません。
もちろんそうならないように、あくまでこの研究では複数の選択肢を提示して最終判断は人間が行う方針にするようです。

この他にもさまざまな人工知能による研究、開発が行われています。
技術がどんどん進歩して将来的には人間の仕事が人工知能に代替されるものもあると言われています。
人工知能で更に便利になっていく世の中。これからも注目です。