第4次産業革命ってなに?AIとIoTで変わる産業 | SiTest (サイテスト) ブログ

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第4次産業革命ってなに?AIとIoTで変わる産業

安倍晋三内閣は、2020年頃に名目国内総生産(GDP)を現在の約500兆円から600兆円に引き上げる目標を掲げており、その日本の「ものづくり」をこれから大きく変えようという試みが通産省の発表した「第4次産業革命」です。
この国内外で取り組まれている壮大なプロジェクトでも、人工知能の活用が大きなカギとなっています。
今回は「第4次産業革命」と、そこでの人工知能の役割について解説します。

ドイツ発「Industry 4.0」

もともと製造業を「IoT(Internet of Things)」と「AI(人工知能)」で自動化しようという動きは、ドイツが2011年に先鞭をつけた産業改革プロジェクトでした。
これは工場の生産工程や物流の現場などをセンサーやネットで結び、人工知能が自動管理することで製造業の生産性や効率の向上、商品のカスタマイズなどを可能にする取り組みです。

産業革命おさらい

第1次産業革命は18世紀、イギリスから世界に広がった「蒸気機関」の産業への導入です。
第2次産業革命は20世紀、アメリカを中心とした電気技術による工業設備の発展と分業制による大量生産の実現。
第3次産業革命は20世紀後半の日本を中心とした「コンピュータエレクトロニクス」によるオートメーション化。
それぞれその時代の最先端技術が産業と結びつき、技術革新が経済成長を押し上げてきました。

そして第4次産業革命は人工知能・IoTの活用による製造工程の自動化と定められています。

今までの産業革命はその技術革新と産業構造の変化を振り返って名付けられたもの。
第4次産業革命は今後起こりうる、起こしてゆく産業の変化を目標とし実現前から名付けられたところが今までの産業革命と大きく成り立ちが違うところです。
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キーワード「M2M」

「M2M」(マシンツーマシン/Machine-to-Machine)とは、コンピュータネットワーク上の機械同士が人間を介在することなく相互に情報をやりとりし、自律して最適な制御が行われる概念です。
これは工場で製品を組み立てるロボット同士の連携にとどまらず、組み立てる側(ロボット)と組み立てられる側(製品)とも情報をやり取りし、「あと何が足りない部品なのか」「今の状態からどのような工程で組み立てを行うか」など、作られている製品側がロボットに指示を与え完成まで導くといったこともあります。
これによって、従来の同一ラインでありながら規格化された製品だけでなく、流れてくる製品自らがカスタム仕様のモデルを組ませるなどの柔軟性をもたせることが出来ます。

このような機械同士のつながりが進めば、工場内だけではなく部品メーカーからの資材調達など物流分野にも影響すると想定されています。
人工知能が部品在庫をリアルタイムにモニタリングし、少なくなれば最適な物流コストと在庫数のバランスで供給元に発注するというイメージです。
発注にかかる時間、人手、在庫調整の手間が一気に削減できると期待がされています。

私たちの生活はどうなる?

第4次産業革命自体はまだ実現をしていないものの、どのような未来が私たちに訪れるのでしょうか

・製品のオーダーメードが簡単に

今までの規格化された生産工程から開放され、消費者のニーズにあう豊富なラインアップやカスタマイズが可能になると考えられています。
物流においてもより早く、ドローンなどを使った宅配も実現しつつあります。
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・食料品の品質管理が徹底

原材料のトレーサビリティや加工の工程管理が徹底され、産地偽装や異物混入といった食の安全に関わるリスクが低減すると考えられています。
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消費者のビッグデータと連携した健康を配慮した味付けや成分など、ニーズに応じたメニューの提供が期待されます。

・労働環境の問題は?

過去の産業革命でも多くの職業が消滅し、人が機械に替わられる出来事がありました。
人工知能を始めとする技術の進化によって、49%の職業はリプレイスされてしまうのではないかと考えられています。
しかし、出生率が世界でも最低レベルの日本では、近い将来労働人口が激減することは避けられません。
人工知能で自律する機械が人手不足を補い、そのぶん人間は人間の創造性を活かし価値を生み出す仕事に集中することになるでしょう。
もしかすると、労働時間や勤務環境も変わり、労働者のあり方も変化する可能性があります。
人間の労働量が減り、そのぶん労働の「価値」をどう上げるかが働き方の指標になるのではと考えられています。

最後に

日本の産業構造が少子化の問題や人工知能の進歩など、来る変革に対応できないと、結局海外の企業が安価に品質の良いものを製造し、日本の雇用が失われ、賃金も低下することとなります。
人工知能や機械が人間の仕事を奪う、といらぬ心配するよりまず変革をいち早く受け入れることで国際競争力をつけ、生産性を高めることが重要ではないでしょうか。