作曲もお手の物?人工知能が音楽アートの領域に挑戦。 | SiTest (サイテスト) ブログ

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作曲もお手の物?人工知能が音楽アートの領域に挑戦。

いつの時代も私たちを楽しませてくれる音楽。
今回の記事は、「音楽」に焦点をあてた人工知能についてのお話です。

人工知能も音楽の作曲ができるように

人工知能は、翻訳や将棋、音声認識などすでに多くの分野で活躍しています。人類の職業のおよそ半数の49%が機械によって代替可能と言われている中、医師や小学校教師と並んで上位に作家や音楽家のようなクリエイターが奪われにくい職種としてランクインしています。
奪われにくい職種
クリエイターである音楽アーティストはその時代の背景や流行などさまざまな要素を組み合わせて作曲しますが、ヒット曲を生み出すのはそんなに簡単ではありません。
クリエイティブやひらめきなどの感性は人間ならではの領域であり、「美術や文学、音楽といったクリエイティブな領域を機械が創造するのは難しい」というのが近年に至るまでの常識で、決められた手順に従って動くコンピュータのプログラムにとって、人間のように創造していくのは難しいことだと考えられてきました。

しかし、音楽というアートな世界にも、人工知能が進出してきたようです。
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パリのソニー・コンピューターサイエインス研究所に所属するGaëtan Hadjeres氏と François Pachet氏2人の研究員が、音楽ソフト「FlowMachines」を使いバッハの理念に基づいた作曲を行う“Deep Bach”(ディープバッハ)を開発し発表しています。Deep Bachが作曲した曲はYoutubeに投稿されています。

クラシック音楽と呼ばれるものの基礎を築き、学校の音楽の授業では「音楽の父」と呼ばれているバッハ。
このDeep Bachは、バッハが書いたメロディーを入力すると他の3つのハーモニーを生成するというもので、オリジナルのメロディーを作るわけではないようです。
バッハの合唱曲には4つのパートが生むハーモニーと特徴的なリズム、メロディーの旋律パターンがありますが、機械学習によるアプローチにおいては、これらを同時に認識することが難しかったとのこと。
しかし、人工知能をつかってバッハにそっくりな作曲に挑戦したこの研究は、人工知能の学習能力と精度の高さを世に広めた発表となりました。

人工知能が個人の脳波に合わせて自動作曲可能に

大阪大学Center of Innovation(COI)拠点と科学技術振興機構(JST)は今年の1月16日、ヘッドホンと一体化した脳波センサーを開発したことで曲に対する脳波データの収集が容易になり、収集した曲への反応と脳波の関係を機械学習し、ユーザーのメンタル状態を活性化させるオリジナルの音楽を自動作曲する人工知能を開発したと発表しました。
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「ヘッドホン付き脳波センサ」
(画像元:http://www.jst.go.jp/pr/announce/20170116/)

作曲結果は、その場で直ちに、Musical Instrument Digital Interface(MIDI)技術によりアレンジされ、シンセサイザを用いて豊かな音色で再生されるといった仕組みです。
この技術により将来的に、個人だけではなく聴衆の反応測定が可能になり、聴衆の脳波反応に基づいた作曲の実現されると期待されています。
また、将来の社会実装の1つの姿として、家庭で個人の状態を脳波で測定し、個人の状態に合った音楽刺激を用いて、個人の潜在力を常に発揮できるシステムもできると言われており、この人工知能の技術をゲームなどのエンターテインメントやスポーツジムなどのヘルスケアに応用することで、より高度な柔軟性を持った音楽システムとして活用することも考えられています。

人間に寄り添うような人工知能へ

性格や人生観の異なる聴衆の好みは一人一人違うはずです。それを全て把握することは、おそらく人間には不可能でしょう。
世界中に散らばる無数の聴衆がどのような音楽を求めているのか、そして聴き手がどう評価したかなどの情報を集めて内容を改善して行くことは、機械にとっては得意な作業です。
特に、先ほどの脳波データの収集のように、個々のユーザーごとに過去に聴いたメロディーの反応ぶりを把握して、彼らが最も求めそうな作品を用意してみせることは、まさに人工知能の得意分野になると考えられます。
音楽だけでなく、個人向けに特別に構成された新聞、学習教材もまた、バッハのような「音楽の父」をゼロから作り出すことは出来なくても、市場が求めるようなレベルのコンテンツを膨大に生み出すことは可能です。
人工知能自体が人間と同じようにひらめきや感性を持ち、自らのインスピレーションによって曲を生み出すようになるまでには、おそらくまだ時間がかかるでしょう。
しかし、人工知能が人間に寄り添うかたちで組み込まれていく日は近いかもしれません。

参考資料

・BACH OR COMPUTER?
http://www.flow-machines.com/bach-computer-can-tell-difference/
・脳波に基づいて自動作曲を行う人工知能を開発
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20170116/

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