ペルソナ分析でユーザーの心に刺さるウェブサイトへ
あなたはビジネスにおいてターゲットを明確化していますか?
恐らく多くの方がこの問いに「Yes」と答えるでしょう。
しかし、その設定したターゲットには本当に根拠がありますか?
ウェブサイトでは、本当に購入する層をターゲットにできていないと、ユーザーに「購入したい!」と思えるようなメッセージ、コンテンツ設計をすることは難しくなります。
根拠を持ってターゲットを設定することが売上を伸ばす第一歩と言えます。
そのために行っていただきたいのが「ペルソナ分析」です。
今回はターゲットユーザーを明確化するペルソナ分析の手法をご紹介します。
まだペルソナを作成されていない方はぜひ記事をご覧いただき、設計してみてください。
ペルソナ分析のススメ
そもそもペルソナとは?
ペルソナ(persona)とは、元々ラテン語で「(劇などで使用する)仮面」のことを表します。
分析心理学(ユング心理学)を創始したカール・グスタフ・ユングは、「人間の外的側面」を定義した言葉をペルソナと呼びました。
このペルソナという言葉はマーケティング手法の1つとしても用いられ、自社の商品やサービスにとって一番重要かつ象徴的なユーザーモデルのことを意味します。
ペルソナを用いたマーケティングは2000年代から盛んに行われているので、「ペルソナ分析」という言葉自体も既にご存知だったかもしれません。
ただ、ペルソナ分析がターゲットを決めることに役立つと知っていても、手間を感じて結局できていない方も多いのが実際のところです。
ペルソナ分析を行う2つのメリット
それではなぜペルソナ分析をした方が良いのでしょうか?
もちろんその理由の1つは「ターゲットを絞り込めること」です。
ウェブサイトで考えると、ターゲットが決まっていなければメッセージングが中途半端になってしまいます。
そうすると、ウェブサイトに訪れたユーザーに興味を持ってもらうことは難しくなります。
ユーザーが知りたい、興味を持ちやすい言葉をファーストビューに記載していればスクロール率も上がりますし、購入にもつながりやすくなります。
そして、もう1つの理由は「人物をトレースしてユーザー心理を見出せること」です。
ユーザーモデルを設計するということは、その人物の心理状況も同時に考えることになります。
「なぜこのユーザーはウェブサイトのこの箇所で離脱してしまうのか」ということを考える材料にできるため、ヒートマップ解析などと組み合せることで仮説を立てやすくなります。
もちろんあくまで仮説でしかありませんが、無策に改善案を練るよりもはるかにユーザー目線に立った修正ができるはずです。
それはすなわち、訪問したユーザーの心に刺さるウェブサイト設計をすることと同義なのです。
ペルソナ分析を始めよう
1.ユーザーをセグメントしよう
ペルソナ分析を始めるにあたって、最初に行うことはユーザーのセグメントです。
あなたが提供する商品やサービスでは何パターンかのユーザー層が存在するはずです。
例えば女性向けの化粧品を販売しているのであれば、「20代女性」「30代女性」「40代女性」と年代だけでもいくつかの層に分けられるでしょう。
ここで重要なのは、ペルソナがあなたにとって「一番重要かつ象徴的な」ターゲット層であることです。
とりあえずペルソナを設定しようとしても、そもそも購買層からかけ離れた人物像を設定してはまったく意味がありません。
その人物像でペルソナ設計しても、実際の購買層とは異なるためユーザーへの訴求内容がズレてしまうからです。
そのため、まずは購買層をグルーピングして、最も購入につながっている層を割り出すことから始めます。
もちろん購買層が複数存在する場合も多いので、その際は優先順位を付けてペルソナ設計をしていきましょう。
2.ペルソナ設計する項目を決めよう
ユーザーのセグメントが完了したら、次は設定する項目を決めていきます。
ペルソナ設計では基本的な情報だけでなく、できるかぎり具体的なところまで落としこむ方が効果的です。
具体的であればあるほどユーザー目線に立つことができ、その心理もトレースしやすくなります。
下記はあくまで参考ですが、これを基に項目を決めていきましょう。
【基本情報】
・名前
・性別
・年齢
・住所
・職業(業種、職種、役職)
・年収(月収)
・家族構成
・学歴
【さらに具体的な情報】
・趣味
・平日の過ごし方
・休日の過ごし方
・最近の悩み
・商品購入の考え方
・よく利用するデバイス
・よく利用するメディア
・よく利用するウェブサイト、サービス
・あなたの商品、サービスを利用する目的
・あなたの商品、サービスに期待する効果
3.アンケートやアクセス解析ツールを活用しよう
既に商品やサービスに一定数の顧客がいるのであれば、実際の声を聞いてみることでペルソナの精度が向上します。
もちろん先ほど設定した項目をそのままヒアリングすることは難しいですが、「アンケートに答えたら特典をプレゼント」といった形式をとるなど工夫してできる限りの情報を集めていきましょう。
ここではアクセス解析ツールも1つの指標として活用できます。
例えば先ほどの項目で言うと、基本情報の一部は Google Analytics や当社の SiTest でも入手できますし、利用デバイスや参照元なども参考にできる情報でしょう。
アンケートをとった後は情報を整理して、ペルソナ設計に役立てていきます。
購買層がセグメントしたものとズレている場合は、一度立ち返ってやり直すことをおすすめします。
まだビジネスを始めたばかりでアンケートを実施するほど顧客がいない方も、将来的にペルソナの精度を高めるためにアンケートを実施する意識は持っておいてください。
4.ペルソナを作成しよう
いよいよここからペルソナを作っていきます。
「2.ペルソナ設計する項目を決めよう」「3.アンケートやアクセス解析ツールを活用しよう」での情報をもとに、実際に当てはめて作っていきます。
ただし、ペルソナを作成する上で気をつけるべき点があります。
それは、「現実的な人物像」を作成することです。
ペルソナ作成で陥りがちなのが、「理想的な人物像」を作り上げてしまうことです。
「こんなユーザーが顧客だったらいいな」という理想論や「自分たちの顧客はこういう人間だろう」という決め付けはペルソナ設計で最もしてはいけないことです。
思っていたものと違う人物像であったとしても、情報から導き出されるのであればそれは精度が高いペルソナです。
現実的な人物像を設定するにあたって、ストーリー(シナリオ)を作るとよりリアリティが増します。
単純な箇条書き(情報の羅列)よりも、
「東京都内で一人暮らしする25歳の田中晴香さんは、旅行代理店に勤めて今年で3年目のOL。趣味は友達とのショッピングで、実益も兼ねて旅行にもよく出かけます。最近は先輩におすすめされた北関東の温泉に……」
といったストーリー仕立てにした方がイメージが湧きやすくなります。
ストーリーを設計する際には、関係ない情報を入れ過ぎないように注意しましょう。
無駄な情報が増えてしまうと大切なことがぼやけてしまう可能性もあり、また作り話感が強くなってしまいます。
繰り返しになりますが、ペルソナは「一番重要かつ象徴的な」ターゲット層です。
そのため、そこから外れてしまうような作り方は避けましょう。
5.ウェブサイトのメッセージやコンテンツを改善しよう
ペルソナを作り終わったら次はウェブサイトに落としこんでいきます。
作った像から読み取れること、すなわち「ユーザーは何を求めているのか?」ということを仮説立てていきます。
その内容はウェブサイトの最初に見るキャッチコピーに含めたり、重要なコンテンツとして強調してみせたりして、訪れたユーザーが興味を持ちやすくなるようにしていきます。
改善した後はヒートマップ解析を用いてそのメッセージやコンテンツに注目が集まっているかどうかをチェックしていきます。
うまく集められていて効果も出てくれば、設定したペルソナはかなり精度が高いです。
注目が集まるように何度もウェブサイトを改善しても効果が出なければ、一度ペルソナを見直す方がよいでしょう。
もちろん単純に商品やサービスに魅力が無かったり、競合他社と比較されて魅力度が負けてしまったりしている可能性もあるので、全体的な分析は欠かさないでください。
ペルソナ分析は一度したら終わりではない
定期的にペルソナ分析を実施しよう
精度の高いペルソナを作成すれば、あなたの商品やサービスを購入する適したターゲット層に「購入したい!」と思わせるウェブサイトができてくるでしょう。
しかし、一度作成して成果が上がったらといってそれで終わりというわけにはいきません。
物事には流行があるため、ユーザーの趣味嗜好は定期的に変化します。
また他社が新たな商品を開発すれば、訴求点を変えていかないと競争に負けてしまうこともあります。
いつまでも同じペルソナでマーケティングを進めていくのではなく、定期的に見直すことを忘れないでください。
ペルソナ分析のサイクルを回して、効果的なマーケティングを実践してくださいね。
それでは次回をお楽しみに!
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