環境構築不要!最小構成で理解する Riot 超入門編
コンポーネント指向フレームワークである Riot を最近良く耳にします。
Riot は、比較的容易なフレームワークです。
でも、ちょっと試したいだけで環境構築するのは手間ですよね。
この記事では、簡単に試せるように、
テキストエディタとブラウザさえあれば動作する構成にしました。
Riot をスムーズに理解するために、最小構成のサンプルの HTML を作成し、
そこに徐々に肉付けして、 Riot の様々な機能について説明します。
それでは、 Riot を見ていきましょう!
今回説明する内容
今回は超入門編なので、 Riot の本当に基本的な機能を中心に説明します。
説明する内容は以下です。
・ カスタムタグの定義
・ カスタムタグ内の文字を設定
・ カスタムタグのスタイリング
・ カスタムタグのJavaScript
まずはベースとなる Riot のコードは以下です。
ちなみに、これを実行しても何も表示されません。
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>Riot sample</title>
</head>
<body>
<script src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/riot@3.6/riot+compiler.min.js"></script>
<script>riot.mount('*');</script>
</body>
</html>
やっていることは2つです。
<script src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/riot@3.6/riot+compiler.min.js"></script>
まずは、 CDN で Riot の本体と、コンパイラーを取得。
<script>riot.mount('*');</script>
次に Riot タグをマウントする処理を書いています。
こちらに肉付けをしていき、最終的に以下の様な「名前リスト」を作成していきます。
カスタムタグの定義
カスタムタグを追加します。
これを実行すると、名前リスト・入力フォーム・追加ボタンが表示されます。
まだ、この時点では動作はしません。
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>Riot sample</title>
</head>
<body>
<name-list-tag></name-list-tag>
<script type="riot/tag">
<name-list-tag>
<h1>名前リスト</h1>
<ul>
<li>宮川</li>
<li>伊藤</li>
<li>廣島</li>
</ul>
<form>
<input>
<button>追加</button>
</form>
</name-list-tag>
</script>
<script src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/riot@3.6/riot+compiler.min.js"></script>
<script>riot.mount('*');</script>
</body>
</html>
追加箇所について説明していきます。
<script type="riot/tag">
<name-list-tag>
<h1>名前リスト</h1>
<ul>
<li>宮川</li>
<li>伊藤</li>
<li>廣島</li>
</ul>
<form>
<input>
<button>追加</button>
</form>
</name-list-tag>
</script>
この部分では、 name-list-tag というタグを定義しています。
カスタムタグは type=”riot/tag” という scriptタグ で挟みます。
また name-list-tag タグで挟むことで、カスタムタグ名を定義します。
中身は通常の HTML と変わりません。
<name-list-tag></name-list-tag>
この部分で、定義した name-list-tag タグを使用できます。
感覚的には、通常のタグを使うのと変わりません。
カスタムタグ内の文字を設定
このサンプルでは、文字を後から設定しています。
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>Riot sample</title>
</head>
<body>
<name-list-tag></name-list-tag>
<script type="riot/tag">
<name-list-tag>
<h1>{ opts.title }</h1>
<ul>
<li each={ opts.items }>{ friend_name }</li>
</ul>
<form>
<input>
<button>追加</button>
</form>
</name-list-tag>
</script>
<script src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/riot@3.6/riot+compiler.min.js"></script>
<script>
riot.mount('name-list-tag', {
title: '名前リスト',
items: [
{ friend_name: '宮川' },
{ friend_name: '伊藤' },
{ friend_name: '廣島' }
]
})
</script>
</body>
</html>
riot.mount では、タグをマウントすることができますが、
オプションで、値を設定することができます。
ここでは、 title と items配列 を定義しています。
カスタムタグ内の {} で囲んでいる箇所で、 opts を使うことで、値を使うことができます。
カスタムタグのスタイリング
次はスタイルを付けていきます。
タイトルの文字が青色になります。
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>Riot sample</title>
</head>
<body>
<name-list-tag></name-list-tag>
<script type="riot/tag">
<name-list-tag>
<h1>{ opts.title }</h1>
<ul>
<li each={ opts.items }>{ friend_name }</li>
</ul>
<form>
<input>
<button>追加</button>
</form>
<style>
name-list-tag h1 {
color: blue;
}
</style>
</name-list-tag>
</script>
<script src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/riot@3.6/riot+compiler.min.js"></script>
<script>
riot.mount('name-list-tag', {
title: '名前リスト',
items: [
{ friend_name: '宮川' },
{ friend_name: '伊藤' },
{ friend_name: '廣島' }
]
})
</script>
</body>
</html>
カスタムタグ内の style タグで挟んでいる箇所で、 name-list-tag のカスタムタグの h1 タグに対して、文字色を青色に設定しています。
記法は通常の css と変わりません。
カスタムタグのJavaScript
カスタムタグに対して、 JavaScript を定義していきます。
ループ と ref も使用しています。
このサンプルでは、フォームに入力して追加ボタンを押すと、新たな名前がリストに追加されます。
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>Riot sample</title>
</head>
<body>
<name-list-tag></name-list-tag>
<script type="riot/tag">
<name-list-tag>
<h1>{ opts.title }</h1>
<ul>
<li each={ items }>{ friend_name }</li>
</ul>
<form onsubmit={ add_name }>
<input ref="friend_name">
<button ref="submit">追加</button>
</form>
this.items = opts.items
add_name(e) {
this.items.push({ friend_name: this.refs.friend_name.value })
e.preventDefault()
}
<style>
name-list-tag h1 {
color: blue;
}
</style>
</name-list-tag>
</script>
<script src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/riot@3.6/riot+compiler.min.js"></script>
<script>
riot.mount('name-list-tag', {
title: '名前リスト',
items: [
{ friend_name: '宮川' },
{ friend_name: '伊藤' },
{ friend_name: '廣島' }
]
})
</script>
</body>
</html>
部分毎に解説します。
this.items = opts.items
add_name(e) {
this.items.push({ friend_name: this.refs.friend_name.value })
e.preventDefault()
}
この部分が JavaScript の処理です。
add_name 関数を定義し、名前を追加するようにしています。
refs を使用していますが、これはカスタムタグ内で定義した ref にアクセスできます。
items の配列に、フォームで入力した名前を追加します。
<ul>
<li each={ items }>{ friend_name }</li>
</ul>
この部分では、 each を使用していますが、これにより items の配列を展開して、
その中の friend_name を順次取り出して表示します。
まとめ
簡単な Riot を使った名前リストアプリを作成しました。
フレームワークの特徴を抑えれば、書き方は HTML / CSS / JavaScript のままなので、学習コストを抑えることができます。
これから、コンポーネント指向になってくる傾向もあるので、抑えておいてもいいかもしれませんね!
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