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成果がはっきり分かる!失敗しない AB テストの3つのポイント

AB テストを実施しても効果が実感できなかったり、そもそもどこから手を付けたら良いか分からないという声をよく耳にします。

実際、適切な設定のもとでテストを実施しなければテストパターンとの明確な差が見られず、時間の無駄となってしまうことがあります。
今回は、間違ったテスト方法で時間を無駄にしないために、失敗しない AB テストの実施方法をご紹介いたします。

目次

① インパクトの大きいページでテストする

訪問数の多いページでテストをする

AB テストを実施するにあたって重要な点は、多くのユーザーから変更した部分が見られていることです。
つまり、多くのユーザーがそのページにアクセスしている必要があります。

訪問数が多いページで AB テストを実施するべき理由はもう一つあります。
それは、わずかなコンバージョン率の変化でもコンバージョン数の変化が大きくなるためです。

例えば、月間の訪問数が1,000のページと100,000のページでコンバージョン率に同程度の改善が見られた場合を考えてみましょう。
改善前のコンバージョン率がともに0.1%だった場合、それぞれのコンバージョン数は1件、100件となります。
これらのページに対して AB テストを実施しコンバージョン率がともに0.1ポイント上昇した結果を比較すると、コンバージョンの増加数は大きく異なります。
 

 
訪問数ができるだけ多いページで実施することにより、テストの成果がよりはっきり見えるようになります。
さらに、改善によるコンバージョン数の増加も大きいため、事業への貢献度も大きくなります。

各ページの訪問数を比較する際には、縦軸にコンバージョン率、横軸に訪問数としたバブルチャートが便利です。
このバブルチャートを見ることで、訪問数が多いページがひと目でわかります。
 

 
AB テストが最も貢献できるページは、図中右下のオレンジの部分に位置するページです。
訪問数が多いため、テストの結果が現れやすいことに加え、コンバージョン率が低いため改善の伸びしろが最もあるページです。

補足ですが、バブルチャートの左上、青い部分に位置するようなページの改善策として、AB テストは最適解ではありません。
このようなページは、もともとコンバージョン率が比較的高いページであるため、訪問数を増やすことで効率的にコンバージョン数の増加が見込めます。
ページへの訪問数を増やす方法として、長期的なものだと SEO 施策、即効性のある施策だと広告による訪問数増加が考えられます。
 

まずは、鉄板の2ページでテストをする

訪問数の多いページは AB テストの成果がはっきり出やすく、またそのページの改善は事業への貢献度も大きくなると解説いたしました。
しかし、バブルチャートを自作したりアクセス解析をじっくり行うことは意外に面倒で時間がかかってしまう場合もあります。
そこで、AB テストを実施するページの鉄板をご紹介いたします。
迷ったら、下記の2種類のページでテストを実施してみましょう。
 

ランディングページ(またはトップページ)

 

 
ランディングページとは、リンクをクリックして最初に表示されるページです。
広告を配信している際にはランディングページを、自然検索からの流入が主の場合はトップページで AB テストを実施することを推奨いたします。
ユーザーはこのページから次のアクションを取るかどうか判断するため、重要なページであり、ほとんどのユーザーがこのページを見るため訪問数も比較的多いページです。

先程ご説明したとおり、訪問数の多いページは改善のインパクトが大きいため、ランディングページやトップページは AB テストによってインパクトの大きい改善が見込めます。
 

入力フォーム画面

 

 
入力フォーム画面は、最終的なコンバージョンである商品購入や資料請求などを完了するためには必須の経路です。
この入力フォーム画面の質はコンバージョン率に直接影響するため、改善の優先順位は高くなります。

AB テストを実施するにあたり、どのページでテストをするか迷ったらまずは「ランディングページ」と「入力フォーム画面」で実施してみましょう。
 

② インパクトの大きいコンテンツでテストする

アクセス解析などで AB テストを実施するページが決まったら、次に決めるべきことは AB テストをページ内のどのコンテンツで実施するのかです。
 

ヒートマップ解析でユーザーに見られているかどうか確認する

アクセス解析の際と同様に、テストによる改善のインパクトが見込める部分は「ユーザーの目に触れている」コンテンツや「アクションを取る際に必ず経由する」コンテンツです。

AB テストでよくある失敗が、誰も見ていない部分をテストしてしまうことです。
ページ下部にあるようなユーザーのほとんどが離脱してしまっているコンテンツでテストをしても明確な差がでません。

そのような失敗を防ぐために、そもそも「どれぐらいの数のユーザー」が「どのコンテンツにどれくらい注目しているのか」を分析する必要があります。
以下では、ページ内におけるユーザーの数と注目されているコンテンツを把握できるヒートマップメニューと指標をご紹介いたします。
 

スクロールヒートマップで注目されているコンテンツを見極める

 

 
スクロールヒートマップは、平均滞在時間が長いほど赤く、短くなるにつれてオレンジ、黄、緑、青といった具合に平均滞在時間を色で可視化したヒートマップです。
このヒートマップを見ることで、ユーザーがどのコンテンツにどれくらい注目しているかが視覚的に把握できます。

平均滞在時間が長いということは、そのコンテンツに興味があり、読み込んでいる可能性が高いということがわかります。
つまり、このヒートマップの赤い部分のコンテンツはユーザーが興味を持っているコンテンツとなり、改善のインパクトが大きい可能性があります。
 

スクロール到達率でコンテンツの影響力を把握する

 

 
画像左側の棒グラフは、ページの一番上を0%、ページの一番下を100%したときにページの各地点にどれくらいのユーザーが到達したのか、その割合を示しています。
そして、この割合が到達率です。

当然のことですが、ページの下部分へ行くほど到達率は低くなります。
この指標を確認することで、コンテンツがどれくらいのユーザーの目に触れているのかがわかります。
到達率が低い場所でテストを実施しても、ユーザーが見ていないので AB テストの差が出づらくなります。

テストを実施する場所の目安は、到達率50%以上の地点より上部のコンテンツ、つまり訪れたユーザーの半分が見ているコンテンツです。
それより下のコンテンツでテスト実施しても、半分のユーザーは変更点を見ていないため、改善によるインパクトは小さくなってしまいます。
 

まずは、鉄板の2箇所でテストする

コンテンツを選ぶ際にも、AB テストを実施する鉄板の場所があります。
それは「ファーストビュー」と「CTA」です。
 

ファーストビュー

ファーストビューとは、ページが表示されて最初に目にするコンテンツです。
ファーストビューの内容は、ユーザーがその後にページを見るかどうかに強く影響します。

ユーザーはページにアクセスしてから、約3秒以内で離脱するか判断していると言われています。
そのため、ページのファーストビューでユーザーの興味をひけなければ、その下にどれだけ素晴らしいコンテンツがあったとしても成果にはつながりません。
ファーストビューの質を向上させることは、ページ改善の最重要課題です。

ファーストビューで効果的なテストの内容に関しては、以下の記事をご参考にしてください。
参考:スクロール解析を使ってファーストビューを本気でABテストしよう
 

CTA

CTA(Call To Action) とは、購入や会員登録といった行動を促すものです。
ウェブサイトではボタンで表現される傾向があります。
 

 
CTA は入力フォーム画面と同じく、コンバージョンであるアクションを完了するためには、ほとんどの場合に必須の経路です。
CTA に記載されているコピーや、その付近に記載されるマイクロコピーはボタンのクリック率やコンバージョン率に影響があることが知られています。
ファーストビュー以外でのテストの鉄板です。

下記の記事ではマイクロコピーの重要性を解説しています。
CTA で訴求するコピーの参考にもなりますので、興味のある方はご覧ください。
参考:マイクロコピーを改善してウェブサイトのコンバージョンを向上させよう
 

③ 計測するコンバージョンポイントを細分化する

AB テストを実施する際には、テストパターンごとの成果を比較するためにあらかじめコンバージョンポイントを決めておき、テストのパターンごとに成果を計測します。

しかし、ページへの訪問数や商品・サービスの種類によってはコンバージョン数が少なく、比較できるほどの差が出ない可能性があります。
そこで、最終的なコンバージョン以外にも中間のコンバージョンを計測することで AB テストをより正確に比較できるようになります。

以下は、例としてEC サイトにおける最終的なコンバージョン、商品の購入完了までのユーザー行動の流れを簡単に示したものです。
 

 
例えば、ECサイトにおいて購入ボタンに記載されているコピーを変更する AB テストを実施したとします。
コピーを変更したことで、そのボタンに対してのクリック率に変化があるかもしれません。
しかし、最終的なコンバージョンである購入完了しか計測していない場合には、ボタンのコピー変更による影響のすべてを計測できません。

AB テストによって影響を受けるアクションについては、できるだけ多くのポイントを計測することを推奨します。
また、ファネル機能などを使用し、どのアクションでどれくらい離脱しているかを計測しておくことで最終的なコンバージョンまでのボトルネックがわかります。

ファネル機能を設定していたことで、ボトルネックが見つけられた事例もあります。
参考:健康器具EC様|ショッピングカートのABテストでフォーム入力完了率8.2%改善
 

さいごに

AB テストの成果が出ずに悩んでいる方、AB テストを実施してみたいがどこからすればよいかわからない方は以下の設定での実施を検討してみてください。

おすすめの AB テスト実施ページ

  • ■ ランディングページ(またはトップページ)
  • ■ 入力フォーム画面
  • ■ アクセス解析で発見した訪問数が多いページ

おすすめの AB テスト実施コンテンツ

  • ■ ファーストビュー
  • ■ 購入ボタンなどの CTA
  • ■ ヒートマップ解析で発見した多くのユーザーに注目されているコンテンツ

おすすめの中間コンバージョンポイント

  • ■ CTA などのボタン クリック
  • ■ 入力フォーム画面への到達
  • ■ フォームへの入力

AB テストは適切なページ、適切なコンテンツで実施し、比較できる指標を細かく計測しておくことが重要です。
インパクトの大きい部分から順に改善し、事業の成長に繋がるよう効率よく AB テストを実施していきましょう。

それでも AB テストやサイト改善に不安が残る方は外注が一番

自社や個人で AB テストを実施するのは困難

本記事では、ABテストのポイントを説明してきましたが、それでもリソースをかなり必要とします。
自社や個人の場合では、「ABテストにリソースを割くことができない」という声もよく耳にします。

片手間で行う AB テストは、かえってコンバージョン率が下がってしまうリスクもあります。
しっかり分析などをできない場合には、ノウハウのある代理店、コンサルティング会社に外注するのが最適解ということもあります。

SiTest では、ウェブサイトの分析から改善施策の企画、実行まで一気通貫でコンバージョン率改善のご支援を行っております。
リソースが足りない、どこから手を付ければよいかわからない、プロに任せたい、このようなお悩みがある方はぜひお気軽にご相談ください。

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