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ウェブサイトの改善プロセスを学ぼう!〜前編:目標の定義と調査・分析〜

ご自身のウェブサイトでCVR(コンバージョン率)を改善し、成果に繋げたいと思っているけれど、何をどういうふうに進めたらいいかいまいちわからないな〜、という方も多いと思います。アクセス解析やABテストについてはなんとなくわかったけど、「PDCAを回せ」と言われるとピンとこない、などということもあるのではないでしょうか。
この記事では、ウェブサイトのCVR改善のプロセスで何をしていくべきなのか、具体的にご紹介します。

目次

コンバージョン率改善のPDCAって?

ウェブサイトやランディングページを運用されている方なら、ウェブマーケティングにおけるCVRの重要性はよくご存知だと思います。コンバージョン率を分析し改善する取り組みは、海外ではCRO(Conversion Rate Optimization:コンバージョン率最適化)とも呼ばれています。「PDCAサイクルを回せ」と言われるとおり、CVRの改善は、常に行っていくべき周期的なプロセスです。
今回は、CVRを改善し、収益を向上させるためのワークフローを、「PDCA」をより細分化した、「目標の定義」「調査、分析」「仮説立案と優先順位づけ」「テストの実装」「結果の検証」の5つのステップに分けてお伝えします。確立されたワークフローを使い、チームメンバーと連携して共通の目標を追求することで、より良いパフォーマンスにつなげていきましょう。

STEP1 目標の定義

まず最初にやっておくべきことは、「目標の定義」です。実際にウェブサイトやページの分析に取り掛かる前に、あなたのビジネス、サービスの目標やウェブサイトの機能について、少し整理しておきましょう。分析、施策立案、明確でスムーズな意思決定のために、このフェーズはとても重要です。

以下の問いに対する答えを用意しておきましょう。

  • ・ 会社やサービスの主要な目標は何ですか?
  • ・ 会社やサービスのUSP(独自性の高いセールスポイント)は何ですか?
  • ・ よく持たれる不満は何ですか?
  • ・ 会社やサービスに対してウェブサイトが担っている主要な機能は何ですか?
  • ・ 訪問者がウェブサイトで実行する主要なアクションは何ですか?
  • ・ あなたのサービスの購入者はどんな人ですか?
  • 場合によっては、ウェブサイトの改善の前にマーケティング目標を見直す必要があるかもしれません。一通りクリアにしてから次のステップに進みましょう。

    プロセスを構成する6つのステップのうち、最初のステップである「目標の定義」は基本的に一度だけ行います。ビジネス目標や期待されるウェブサイトのパフォーマンスを最初に明確化したら、大きな変更がない限り、このステップを繰り返す必要はありません。以後の「調査、分析」「仮説立案と優先順位づけ」「実装」「検証」の4つのステップを、常に繰り返して行うことで成果につなげていきます。

    STEP2 調査・分析

    主要データのトラッキング

    Step1で確認した訪問者のアクションを整理し、Google AnalyticsやSiTest などの分析ツールでトラッキングして可視化しましょう。
    一般的なECサイトでの訪問者のアクションであれば、
    ・ ランディングページ(TOPページや特集ページ)到達、
    ・ 商品詳細ページ遷移
    ・ 買い物カート遷移
    ・ 購入完了
    などが主要なアクションとして定義できます。

    Google Analyticsでは「目標」、SiTest では、ゴール機能を使うことで、目標ページへの到達をトラッキングできます。最終コンバージョン数はもちろん、フォームへの到達などの中間地点(マイクロコンバージョン)もしっかり取得することで、サイトのパフォーマンスを定量的に可視化しましょう。ECサイトであれば、拡張eコマースで商品の販売状況を確認します。商品ページの閲覧、ショッピングカートへの商品の追加と削除、すべてのトランザクションを追跡します。コンバージョンを測定できないと、あらゆる施策の成果がわからず評価できないので、この作業は忘れずに行いましょう。

    定量分析と定性分析

    データが正しくトラッキングできたら、サイトやページの課題点を発見するための調査と分析を行います。サイト単位/ページ単位で、「定量分析」と「定性分析」という大きく2つの手法を使い分けて調査していきましょう。
    定量分析とは、収集されたデータを数値化することを想定した上で設計された調査で、調査結果にもとづいて統計学的に分析する調査方法です。
    一方、定性分析とは、対象者から発せられる生の言葉や行動、あるいは観察者が見たままの状態や印象など、ことばや文章あるいは写真といった数値化できないデータの収集を目的とした分析方法です。

    サイト単位の調査・分析

    サイト単位の調査では、どのページや機能が成果につながっていて、どのページや機能がボトルネックなのかを主にアクセス解析ツールを用いた定量分析で明らかにします。

    定量分析:基本的なアクセス解析指標を押さえる

    ・全体で月にどれくらいのセッション数、PV数がある?
    今後テストの計画をたてる際に、実施期間などを明確にするためにも必要です。
    ・セッション数、PV数やコンバージョンが多い経路を把握する
    どのデバイスからの流入、コンバージョンが多いでしょうか?またチャネル(自然検索、リファラル、有料広告)別ではどの経路の成果が良いでしょうか。

    定量分析:ボトルネックとなっているページを知る

    ・ランディングページのセッション数とCV数
    どのページがランディングページとして有用となっているのか調査します。流入量が多いにも関わらず、コンバージョンにつながっていないページは改善の必要があります。
    流入が少ないにもかかわらず、コンバージョン数が多いようなページは利用価値が大きいですので、そのページへの動線を強めたり、似たコンテンツを他のページに展開しましょう。
    ・すべてのページのセッション数と、経由することによるCV数
    よく見られているページの中で、コンバージョンに貢献しているページを明らかにします。ランディングページ同様、利用価値の高いコンテンツがあればその内容を活用しましょう。
    ・各ページの直帰率や離脱率を知る
    直帰率が高い(そのページしか見ずに離脱している)場合は、そのページで十分興味を喚起できていない可能性があり内容を見直す必要があります。あるいは、広告や検索キーワードとの内容の相違が生じていて見直しの必要がある場合もあります。
    同じく離脱率が高いページは、そもそも行き止まりになっていないか、モチベーションを低下させるような内容が記載されていないか確認しましょう。

    定性調査:ヒューリスティック調査

    ヒューリスティック調査は、ウェブサイトやUIの専門家がの経験と競合を含めた知識をものに行う主観的な分析方法です。「専門家」といっても様々ですので、分析者のレベルに左右されるデメリットがあります。評価軸を正しく設定し、客観的な評価にどれだけ近づけられるかが重要です。ヒューリスティック分析のフレームワークには、「ニールセンの10カ条」や「UXのハニカム構造」などがありますので学んだ上で自ら分析してみるのもよいでしょう。

    ページ単位の調査・分析

    サイト内で課題となっているページが明確になったら、ページ単位の調査を行います。
    ページ単位の調査では、ページ内のどのコンテンツや要素が成果につながっていて、ボトルネックなのかを分析するため、目的に合わせて定量調査と定性調査を使い分けます。

    定量分析:ページの読み込み時間を測定

    メインページの読み込み時間と、さまざまなデバイスでの製品、価格、サインアップ、購入プロセスを分析します。ページの読み込み時間が長くなるにつれコンバージョン率が下がるといわれています。優先して修正すべき指標の一つです。
    Google が提供している Page Speed Insights を使用します。
    Google Page Insight

    定量分析:ページ内の到達率や離脱率で離脱されている箇所を特定

    ページ内でどこまでのコンテンツが読まれていて、どの位置で離脱されているのか特定します。ファーストビューより下へとスクロールされていますか?特に大きく離脱されている箇所はないでしょうか。
    SiTest では「スクロールデータ」を用いて離脱数、離脱率を可視化できます。またゴール機能において「スクロール率」を使ったゴールが設定できますので、任意のスクロール位置まで到達したセッション数を確認できます。

    定量分析:クリックやタップの多いコンテンツを可視化

    ページ内に複数の商品が表示されている場合、どの商品がクリック・タップ数が多いか知ることで、注目されている商品を特定することができます。ナビゲーションにおいてどのコンテンツが興味を持たれているかも同様です。
    SiTest では「クリックデータ」を用いて離脱数、離脱率を可視化できます。
    またゴール機能において「スクロール率」を使ったゴールが設定できますので、
    任意のスクロール位置まで到達したセッション数を確認できます。
    クリックデータ

    定性分析:ユーザーフィードバック調査

    ユーザーテストやアンケートツールを用いることで、ユーザーが実際にどのように感じ、どのように行動するのかが明確になります。ユーザーテストでは、実際のターゲットユーザーに協力してもらい、ウェブサイトの内容や使い勝手について感想をもらいつつ、想定通りに使用できているかを行動を観察して分析します。ユーザーテストを専門に行なっているサービスもありますので、ターゲットの評価を生の声で知りたい場合には検討してみましょう。もし予算等に制限がある場合は、会社の他のメンバーなどに評価をもらったり、友人にそれとなく意見を求めたりするだけでも客観的な情報が得られます。

    定性分析:ヒートマップ解析

    ヒートマップはユーザーのスクロールやマウスの移動、クリックやタップなどのアクションをサーモグラフィーのように色で表現したものです。このデータを用いれば、どのコンテンツがよく見られており、どのコンテンツが読み飛ばされているかや、クリックの集中している箇所、ボタンがあるのにアクションの無い箇所などが明らかになり、ページ内の課題発見やコンテンツの評価に役立ちます。
    SiTest のヒートマップ解析機能について詳しく知りたい方は 「SITest のヒートマップ解析」 をご覧ください。

    定性調査:動画分析(セッションリプレイ)

    サイト内でのユーザーの動き記録し、動画で再生することで、実際のユーザーの動きをそのままに確認できます。何をどのような順番で、どれくらいの時間見ていたかがわかるので、興味を持っているコンテンツがわかることはもちろん、ユーザーの心理状態の推測に役立ちます。

    複数の調査・分析手法を使い分け、組み合わせて、根拠のある仮説の立案につなげていきましょう。

    まとめ

    今回の記事ではウェブサイトの改善プロセスのうち「目標の定義」と「調査・分析」についてお伝えしました。目標をしっかり定義し、正しいゴールを追いかけることで以降のフェーズでの意思決定がスムーズになりますので忘れずに行いましょう。
    調査・分析の手法には様々な種類がありますが、Google AnalyticsとSiTest があれば、十分なデータが取得できることに気づいていただけましたでしょうか。SiTest の豊富な分析機能に、ユーザーテストなど人の手による定性分析を組み合わせて有用な仮説を立案しましょう。

    後編では「仮説立案と優先順位づけ」「テストの実装」「結果の検証」のステップについてご紹介します。SiTest のテスト機能を使って、仮説を検証していきましょう!

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