HCD(Human Centered Design)におけるデザインの考え方とは? | SiTest (サイテスト) ブログ

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HCD(Human Centered Design)におけるデザインの考え方とは?

HCD (Human Centered Design) のプロセスについては、以前の記事で触れた通りなのですが、世の中に出ているプロダクトにおいては、全てのプロセスを実施しているというよりも、一部が取り入れられている事が多いようです。
このプロセスは、よりユーザ中心に使いやすい製品を世の中に出すために、その製作の過程で何度も繰り返し行なう過程を通ります。アジャイル開発のイメージに近いかもしれません。仮に新しいサービス(システム)を開発するとして、イメージしてみると理解しやすいと思います。

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HCDプロセスで考察する

ISO 13407 (JIS Z 8330) のプロセスの図を見てみましょう。以前掲載した図を少し変形したものです。この形式は、「HCDのプロセスと手法 – HCD-Net HCDコラムより」を引用しています。

HCDprocess

各段階を追ってみましょう。

利用の状況の把握と明示

ここでは、新しくシステムを作る際等に、利用想定のユーザのインタビューやアンケート、エスノグラフィーやフィールド調査・観察を行います。
この辺りは実際に行うこともあれば、調査会社に発注されることもあると思います。この段階においては、既に既存のシステムがある場合は、ユーザの利用状況を確認します。

ユーザと組織の要求事項の明示

この段階では、「利用の状況の把握と明示」で得られたユーザ像やそのサービスの地域も含めて、ペルソナを作ります。ペルソナでは、そのペルソナの想定年齢、性別、職業等々、その対応地域等を考慮して作り込みを行います。ユースケース図(UML)もこの段階に入ります。
それらをもとに、シナリオを作ります。シナリオは具体的に実世界に近い想定で作る方が、人には理解しやすく良いものが出来ます。そして画面を作ります。画面はグラフィックが乗ったものではなく、ラフ画面で大丈夫です。ペーバープロトタイピング等で、簡単なプロトタイピング等を行います。最近は様々なプロトタイプを作るツールがありますので、それを利用してもよいと思います。

設計による解決策の製作

デザインのガイドラインは、ここに入ります。例えば、対話の原則 (ISO 9241-110 (JIS Z 8520)、iOS ヒューマンインターフェイスガイドライン、Androidデザイン原則、シュナイダーマンのUIデザインにおける8つの黄金律など、世の中にはたくさんあります。仕事で読まれる方もおられると思います。そうでない方も是非読んでみて下さい。これらには、UI/UX的にどのようなことを考慮して作る必要があるか等、必要な内容が記載されています。なかなか興味深い内容となっています。場合によっては、具体的なUI画面指示書のようなものも新規に作成することもあると思います。これらをもとに製作していきます。

要求事項に対する設計の評価

ユーザビリティチェックや、ヒューリスティック評価、プロトコル解析等が行われるのがこの段階です。ユーザビリティ評価は大掛かりなものから、数人で行う小規模なものまで様々です。
ユーザビリティチェックを行う段階では、グラフィックデザインを載せると手戻りがあった場合等は、グラフィックデザインの作り直し等、余分なコストが発生するので注意が必要です。

このプロセスは、ユーザや組織の要求を満たすために繰り返して行います。上図では、「利用の状況の把握と明示」へ矢印は戻るように記述されていますが、場合によっては各段階からもそれぞれの段階へ戻ることも考えられます。

最近では、このようなプロセスを社内の研修や啓蒙活動で取り入れていることもあるようです。また各プロセスにおいては様々な手法がありますが、それらをもとに新しい手法も時代とともに生み出されています。新規に新しい手法が開発されることもあります。

参考及び引用文献

HCDのプロセスと手法 – HCD-Net HCDコラムより
Shneiderman’s “Eight Golden Rules of Interface Design”

Androidデザイン原則
iOS ヒューマンインターフェイスガイドライン