MacでC#開発！XamarinStudioを使ってみよう ｜ SiTest (サイテスト) ブログ

こんにちは、プロダクト開発チーム エンジニアの牧です。

C#といえばMicrosoft社が開発した静的型付け言語です。
.NETアプリケーションやUnityでの開発など様々な場所で利用されています。
C#で開発するとなるとどうしてもWindows環境で…となりがちですが、今回はMacユーザがC#でアプリケーション開発するためにXamarinStudioを使った方法をご紹介します。

XamarinStudioとは、Xamarin社（現Microsoft社）が提供しているクロスプラットフォームの統合開発環境です。
Xamarin社は今年にMicrosoft社に買収され、Microsoft社が提供しているVisualStudioでも使用することが出来ます。
XamarinStudioではC#のコンソールアプリ開発から、iOS/Andriodのモバイルアプリ開発、Macアプリや.NETアプリの開発などに使用されています。

Monoとは、.NET Framework互換の環境を実現するためのOSS（オープンソース・ソフトウェア）です。
Monoの中にはC#のコンパイラが含まれており、XamarinStudioではMonoを使用してC#のコンパイルを行っています。
マルチプラットフォームで動作するため、Windows環境に頼ることなく.NETアプリケーションなどを動かすことが出来ます。

C#で開発するための環境構築として、XamarinStudioとMonoのインストールをしましょう。

Monoのインストール

MonoのインストールはhomebrewかMono公式サイトからインストールすることができます。
homebrewでインストールする場合はMonoをコンパイルするため、すぐに入れたい場合はMono公式サイトからダウンロードしたほうがいいでしょう。

XamarinStudioのインストール

XamarinStudioは公式サイトからダウンロードすることも出来ますが、色々と入力する必要があるためMonoDevelop（XamarinStudioの前身）からのダウンロードをおすすめします。

今回は簡単にC#のコンソールアプリケーションを作っていきたいと思います。
それでは早速C#の開発プロジェクトを作っていきましょう！
XamarinStudioではプロジェクトの一番大きい単位を「ソリューション」と呼びます。
まずソリューションを作成していきましょう。
サイドバーの「新しいソリューション…」をクリックします。

次に「.NET」のコンソールプロジェクトを選択します。
実はXamarinStudioではC#だけでなくF#やVBNetでも開発することが出来るのですが、今回はC#のまま進めます。

次にソリューション名とプロジェクト名を入力します。
保存される場所はデフォルト設定では「~/Projects」配下になります。
XamarinStudioはデフォルトでソリューションをgit管理してくれますが、gitが不必要な方はバージョンコントロールのチェックを外しましょう。

作成ボタンを押すとソリューションの作成は完了です。

では早速コンソールアプリケーションを作っていきましょう！
Program.csを開くと既にHelloWorldが出力できるサンプルが入っています。
まずはこのままビルドして実行してみましょう。
ビルドをするには「コマンドキー+b」で、ビルド+実行をするには「コマンドキー+Enter」です。
実行すると下記画像のように出力されると思います。

それでは、ここから少し改造し入力を受けて計算結果を出力する簡単なプログラムを作ります。
プログラムを実行してから入力を受け付けたい場合は、Console.ReadLineメソッドを使用します。
ただしConsole.ReadLineメソッドはString型で返ってくるため、Int型にパースする必要があります。
xとyとzの3つの数値を入力し、その計算結果を出力するようにします。

using System;

namespace App
{
    class MainClass
    {
        public static void Main (string[] args)
        {
            Console.Write ("x is >");
            int x = int.Parse (Console.ReadLine ());
            Console.Write ("y is >");
            int y = int.Parse (Console.ReadLine ());
            Console.Write ("z is >");
            int z = int.Parse (Console.ReadLine ());
            Console.WriteLine ($"x + y = {x + y}");
            Console.WriteLine ($"y * z = {y * z}");
            Console.WriteLine ($"x * y / z = {x * y / z}");
        }
    }
}

早速実行してみましょう。
x,y,zを入力するとそれぞれの計算結果が表示されると思います。
今回はInt型で受け取っているため最後の除算の部分では整数値で表示されますが、
Float型で入力を受け取ると小数点以下まで表示してくれます。

今回は簡単なコンソールアプリを作りましたが、XamarinStudioを使用するとC#を使用して色々なアプリケーションを作成することが出来ます。
C#で開発してみたいけれど、Windows環境じゃないという方はぜひ一度試して頂ければと思います。