Google Adwordsの「コンバージョンに至ったクリック」が廃止。今後の計測はどうする？ ｜ SiTest (サイテスト) ブログ

GoogleはGoogle Adwordsのコンバージョン指標の1つである「コンバージョンに至ったクリック」のサポートを、2016年9月21日をもって終了することを発表しました。

これにより、今後コンバージョン指標は「コンバージョン」に統合され、「コンバージョンに至ったクリック」はアカウント管理画面上から姿を消します。
また、数値をダウンロードすることもできなくなってしまいます。

今まで既にレポートや入札で [コンバージョン] をご利用の場合には対応は必要ありませんが、「コンバージョンに至ったクリック」で社内報告してきたのに・・・という担当者様もまだまだ多く、ご相談をうけることがありました。

どうして廃止に至ったのか、という解説はあとでするとして、「コンバージョンに至ったクリック」から「コンバージョン」に移行するにあたりどうしたらいいの？レポートの数値は変わるの？という対応の仕方についてまずご説明します。

今までと変わらないので、対応は必要ありません。

9 月 21 日までに [コンバージョン] に移行する必要があります。[コンバージョンに至ったクリック] に基づいて入札を自動化しているユーザーに、移行ツールが用意されています。もちろん、手動で設定を更新してもかまいません。

[コンバージョン] 列は、これまでの [コンバージョンに至ったクリック] 列と同様のデータをレポートするようにも設定はできます。
[コンバージョン] 列に含める測定対象のコンバージョン アクションを選択してください。その他のアクションは、[すべてのコンバージョン] で測定できます。
［運用ツール］→［コンバージョントラッキング］→［コンバージョン アクション］
でクリック後の複数のコンバージョンをカウントするか、1 回だけカウントするかを設定できます。

必要に応じてコンバージョンの計測期間と値を変更してください。

9月21日をもって移行してしまいますので、過去の「コンバージョンに至ったクリック」の統計情報が必要な場合は20日のうちにレポートはダウンロードしておく必要があります。
9月19日までの日付でダウンロードしておくと数値に紛れがでないでしょう。

このコンバージョン数のカウントの方法、「すべて」「1回」ですが、あまり気にせずに計測をしていると、実際の購入数やお問い合わせ数と違いが出てくるになりますので注意が必要です。

「すべて」とは、文字通り全てのコンバージョン数という意味です。
コンバージョンとして設定をしたページ（サンクスページなど）に到達した総数が、この「すべて」コンバージョン数にカウントされます。
例えば、お問い合わせフォームが複数のタイプが有る場合（不動産のWEBサイトでA物件、B物件、C物件ごとに資料の請求をしないといけない場合）など、「すべて」に設定したコンバージョンはその資料請求した物件に合わせて2件、3件とカウントされます。

実際には1人のユーザーからの資料請求だったとしても、コンバージョン数だけ増えていくという事になり、後日セールス担当者がリストを整理してみると見込み客は1人だけ、という事が起きてしまいます。
こういう場合には「すべて」ではなく、「1回」をコンバージョンの設定にしておくべきです。

一方、複数商品を取り扱うネットショップであれば、コンバージョン測定期間内に1人のユーザーが何点か買い物をすることもありえます。
例えば昨日に登山用の手袋を買ったユーザーが、翌日に思い出して帽子とサングラスを買うようなことがあるかもしれません。
そういった場合には「1回」でカウントするのではなく、「すべて」でコンバージョン率をみたり獲得コストを計算したほうが、実際のROIは測りやすいことがあります。

要はビジネスのタイプに応じて、コンバージョンアクションを正しく設定するということなのですが、昔からGoogle AdWordsに出稿している広告主は「コンバージョンに至ったクリック」で計測し続けている場合があります。

この機会に、どのコンバージョンアクションが自社のビジネスにとって正しい指標なのか、を再度確認してみてはいかがでしょうか。