人工知能で変わる投資。FinTechまとめ。 | SiTest (サイテスト) ブログ

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人工知能で変わる投資。FinTechまとめ。

投資の分野では相場の動きを解析し売買を自動化するなど、自動化の流れは以前からあり、コンピュータが市場の動向を判断し自動売買を繰り返して収益を上げる仕組みを、「アルゴリズム取引/アルゴリズムトレード」と呼びます。
もちろん自宅のパソコンで片手間にできるようなものではなく、専門の超高性能のコンピュータが行う個人投資家にはとても手の届かない世界の話です。
そんなンピュータを使った投資が、人工知能活用で一般の個人投資家にもできるようになるのでしょうか。
投資の世界の人工知能の現状について解説します。

アルゴリズムトレードの仕組み

「アルゴリズムトレード」が、通常のパソコンでおこなう取引と大きく違うところはハイフリークエンシー・トレーディング(HFT)と呼ばれるミリ秒単位での売買注文を出す、超高速・高頻度取引の取引で行われる部分です。
独自のプログラムと組み合わされることで市場の動向を常に見極め、価格の揺れを逃さず1秒間に数千回の取引を実行します。
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HFTは、海外のヘッジファンドが得意にしており、過去の統計から最新の売買などのビッグデータに基づいて頻繁に売買を繰り返し、細かな売買益を積み上げていくのが特徴です。
究極の薄利多売とも言えますが、まさに「ちりも積もれば山となる」の言葉のとおり、すでに欧米では株式や先物の取引シェアの5割、日本でも4割という非常に大きな割合を占めています。

HFTは不公平な取引なのか

HFTを支えているのは、高速演算が可能な大規模なトレーディングシステム。
そして小口投資家には手の届かない、取引所のデータセンター内に取引参加社のサーバーを設置してしまう「コロケーション」という手法です。
サーバーの物理的な距離まで究極に縮めることで、下記のような最速の売買を実現し、これを構築できる大手証券会社が圧倒的有利となってしまいました。

●東京証券取引所 :1000分の0.9秒 (900マイクロ秒)
●ロンドン証券取引所 :1000分の0.125秒(125マイクロ秒)
●ニューヨーク証券取引所 :1000分の0.300秒(300マイクロ秒)
●シンガポール証券取引所 :1000分の0.074秒(74マイクロ秒)

その「勝ちすぎ」が大きな注目を集め、一部では個人投資家のスローな発注売買を「カモ」にしているとも非難されています。
あまりにかけ離れた不公平な状況は一般投資家の投資離れを引き起こす危険性をはらんでいるのです。
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投資AIの現状

機関投資家向けの人工知能はすでに開発が進められており、2016年2月には三菱UFJ国際投信が人工知能が銘柄を選択する投資信託の運用を始めています。
経済指標、移動平均や売買高といったデータで市場の動向を先読みするだけでなく、ニュースや有価証券報告書、ネットの書き込みまで観測し銘柄の選定をおこなうとのこと。

また、個人投資家向けの投資AIとしては、楽天証券が一任型運用サービスとして「楽アップ」を提供しています。
幾つかの質問に答えていくと診断結果に応じた最適なポートフォリオ(金融商品の組み合わせの内容)を作ってくれるのだそう。

また、ヤフーグループも「Yjamプラス!」という人工知能とビッグデータで投資判断を行う投信の販売を開始しています。
これはYahoo!の天気予報やニュース、検索ワードなどもデータも分析に使われるとのことです。

最後に

投資AIの登場により、運用コストが軽減されたことから手数料、信託報酬が低く抑えられてくるという消費者メリットが生まれつつあります。

今まで敬遠していた層が投資に興味をもつきっかけになると考えられ、アメリカのコンサル会社、A.T.カーニーによると、人工知能アドバイザーが運用する資産額はなんと2020年には220兆円に達するとされています。
HTFのような一般投資家と格差のある取引きではなく、誰もが簡単に扱える人工知能AIの普及であれば歓迎したいですね。