AIブームの歴史からみる、現時点で人工知能ができること | SiTest (サイテスト) ブログ

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AIブームの歴史からみる、現時点で人工知能ができること

掃除ロボやスマホの音声認識などAI搭載の製品が増えており、ますます身近な存在になってきた人工知能。
機械が人間を越える日も近い、と考える専門家もいます。それゆえに、人工知能はなんでもできるスーパーエリートのようなイメージを持っている方も、きっとゼロではないはず。
とはいえ、人工知能と一口で言ってみても、人工知能は何ができて何ができないのか?と聞かれると答えに窮してしまう人も多いのではないでしょうか。
今回は、現時点で人工知能がどういうものか、そして現時点でできることは何か、を簡単におさらいしていきましょう。

人工知能とは

まず人工知能とはなにか調べてみました。

■人工知能 【 AI 】 Artificial Intelligence:

人工知能とは、人間の脳が行っている知的な作業をコンピュータで模倣したソフトウェアやシステム。具体的には、人間の使う自然言語を理解したり、論理的な推論を行ったり、経験から学習したりするコンピュータプログラムなどのことをいう。人工知能の応用例としては、専門家の問題解決技法を模倣するエキスパートシステムや、翻訳を自動的に行う機械翻訳システム、画像や音声の意味を理解する画像理解システム、音声理解システムなどがある。人工知能を記述するのに適したプログラミング言語としてLispやPrologなどが知られている。

IT用語辞典より引用

現段階では、人工知能について厳密な定義というものはまだ定まっていません。
というのも、人工知能研究者や研究機関によってその解釈や認識に多少のズレがあるからです。

人工知能の歴史

①第1次AIブームは「推論・探索」

人工知能の創世記に研究されていたのが、可能な選択肢を移し変えながら答えを探す「探索木(サーチツリー)」です。
この構造は、将棋やチェスなどのボードゲームの進め方と同じなので、この探索する選択肢が多ければ多いほど、答えを出すのが難しくなります。今では、コンピュータの計算パワーが強くなったため「AlphaGO」のような囲碁のチャンピオンに勝つ程のプログラムが登場しました。

②第2次AIブームはコンピュータに「知識」を与える「エキスパートシステム」

知識と論理を用いた エキスパートシステムが実用化されました。
エキスパートシステムは、コンピュータに「知識ベース」と「論理で推論するエンジン」を用いて問題を解決するシステムのことです。
ルール(条件)に基づいたデータを入力することで投資判断や医学診断などの専門家の判断を代行することが可能になりました。
専門的な狭い分野の知識はルール化しやすくても、一般常識のような広い知識をルール化して入力することは膨大な手間がかかりすぎて現実的ではありませんでした。また、人間ならごく当たり前の選択でもコンピュータには途方もない作業になってしまうという大きな課題が立ちはだかり、行き詰まってしまいました。
(参考:専門分野に特化した人工知能「エキスパートシステム」ってなに?

③第3次AIブームは「機械学習・ディープラーニング」

2006年のディープラーニングの実現手法登場を境に、大量のビッグデータを検索させる手法に変化し2010年から機械学習の技術進歩が加速します。

2次AIブームの論理的推論は、知識を構造化して選択肢を蓄えて答えを出す方法でしたが、それと大きく違うのは「知識を構造化しない」ことです。
質問されたら、機械がインターネットに探しにいき、実世界に存在するたくさんのキーワードの中から最も頻度の高いものを答えとして出す「確率の高いものを選ぶ手法」になっていきました。
上記のデータドリブンな手法で昨今ブームになっているのが「機械学習」と「ディープラーニング」です。
 
機械学習の本質は、特徴の異なるグループの境界線を決めて分類することに似ています。
大量のデータをさまざまな分析システムで分類して、答えを導き出します。
例えば、画像認識の際、猫というタグを画像に付けて機械学習アルゴリズムに流し込むと、自動的に猫を判断して分類してくれるようになっていく。
このように猫を、猫とそうでないものに、機械自身が分けることができれば、その機械は猫がわかったことになります。
(参考:機械学習(Machine Learning)とは?非エンジニアが振り返ってみた。

ディープラーニングについて

「データをもとに、コンピュータが自ら特徴量を作り出すもの」と定義されています。
従来は、人間が特徴量を指定し機械自体が探索して見つけ出すシステムでしたが、何に着目しどんな特徴を利用すれば識別できるのかを自動的に学ぶのがディープラーニングです。
(参考:深層学習(Deep Learning)とは?非エンジニアが説明してみた。

また、ディープラーニングは「ニューラルネットワーク」と密接に関係しています。
ニューラルネットワークとは、人間の脳の生物学的しくみ(ニューロン[脳の神経細胞]同士のつながり)を模したものです。
目の前のものが何か、を分類させるために、ニューロンを模した機能によって「検証」します。(例えば、猫の耳、鼻の位置、毛の色、サイズ、動いているかどうか、など)
ニューラルネットワークのタスクは、例えばそれが猫なのかどうかを割り出し、重みに基づいて「確率ベクトル」(非常に高度な知見によって裏付けられた推測)を提示します。
ただし、ネットワークの最適化を行っている間は、間違った答えを出してしまう可能性が大いにあります。
その解決には、ビッグデータをシステムで処理するトレーニングを行う必要があるのが課題です。
(参考:人間の脳を模倣した?「ニューラルネットワーク」とは何か

ディープラーニングの主な適用領域は3つです。
・音声認識
・画像認識
・言語処理
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(画像元:株式会社野村研究所「人工知能の動向(P.7)」より)

上記の図を見ていただくとわかるように、音声認識に関してはSkype Translatorで活用されるなど実用化が拡大しています。

人工知能ができること

さて、人工知能の歴史についていくつか紹介してきましたが、現時点の人工知能ができることは意外とシンプルです。
AIの基本要素として、8個の代表的な用途をご覧ください。
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例えば、ユーザが入力した問いかけ文章に対して応答を返すチャットボット。
これは「自然言語解析」と「分類」を組み合わせたものです。
入力された文字列を形態素に分けた後、「自然言語解析」で固有表現や言語のまとまりを抽出し
その抽出結果を元にそれがどのような問いかけ内容であるかを「分類」するものです。
このように、人工知能は代表的な用途の組み合わせでできているのがほどんどです。

さいごに

人工知能の歴史背景から、機械学習や人工知能が現時点でできることをご紹介しました。
これからの未来、人工知能は市場や日常生活などにもっともっと進出してくることでしょう。
ディープラーニングの研究も含め、今後の人工知能の進展に目が離せません。