マーケティングテクノロジフェアセミナーレポート「人工知能による顧客エンゲージメント強化」その3
今回は、引き続き市場データや改善事例を取り上げていきます。
市場データ1
「市場データ① (BtoC EC市場規模予測)」の図をご覧下さい。
ECの市場は成長し続けており、上図によると2016年は15.2兆円となっています。今後5年、消費行動は拡大されて行く事が予想されます。それらはデバイスの変化であり、新たなデバイスを使い慣れた若年層ユーザが成年になる事もあげられます。TPPにより日本国内だけではなく世界での戦いとなり、競争の激化は免れません。適切なユーザへのアプローチが必要となってくるでしょう。マーケティングオートメーションという言葉が出て来たのには、そのような背景があります。
市場データ2
続いて、「市場データ2 (ネット通販利用割合と推移)」の図をご覧下さい。
上図は、無作為の15歳〜79歳の老若男女の15年間のデータです。右図での2015年のところに注目してください。49.1%がネット通販経験者です。市場規模は拡大しているのに、まだ半数がネット通販したことがないことがわかります。アメリカでは、2011年において71.2%が通販を経験しており、現在85%位となっています。現状況を考えますと今後日本がアメリカに競争していくためにも、人工知能が日本で切り離せないものであることがわかります。
改善事例
今回の講演において取り上げた改善事例点をご紹介します。
一つ目の改善点は、人工知能で自動A/Bテストさせようとする試み、対象商品のWebサイトのポイントと思われたキラーコンテンツをなくすことにより、アクセスやコンバージョンも上がった例を取り上げます。
株式会社レストフォー様の事例です。化粧品メーカーの直販のウフドールという製品です。テレビショッピングでは、爆発的人気であり、1時間では数千万円の売り上げを誇ります。インターネットではなかなか売れないということで弊社にご依頼いただきました。
改善点1
顧客エンゲージメントを高めるために、Webサイトを作成しました。縦サイズ13,734ピクセルのロングランディングページです。17画面分スクロールしないと、下部の購入ボタンに到達できない状態です。
上記の「ランディングページの構成」の図は、LPそれぞれの構成とエンゲージポイントを示しています。ここでのポイントは信頼感であり、No.9の「キノコ博士の情熱」がポイントだと考えていました。
そして、アノテーションヒートマップを、人工知能を使った自動A/Bテストを試みた結果が、「キラーコンテンツの削除によるCVR向上」です。
キラーコンテンツの「キノコ博士」がない方が、良いという結果となりました。試しに一度、このキラーコンテンツをなくてみたところ、コンバージョンも上がるという結果になりました。
改善点2 – 顧客の評価の声の数
二つ目の改善点です。顧客の声が多いほど効果がありそうだと考え、以下のパターンを試してみた結果です。図「改善②:お客様の声の数入れ替えテスト」をご覧下さい。
どのパターンにおいて、コンバージョンが上がると思いますか?
・パターンA (2つ)
・パターンB (4つ)
・パターンC (6つ)
・パターンD (8つ)
パターンB (4つ)において、カート遷移率1.69%と一番コンバージョン率が高い結果となりました。よく見ると、最初と最後しか見られていないこともわかりました。これも自動テストで結果が出ていたものです。
改善点4 – 業務の大幅な効率化
図の「改善④:業務の大幅な効率」のプロセスを見てみましょう。
従来のオペレーションはGoogle Analyticsやヒートマップも含めてかなり時間がかかっています。Google AnalyticsからA/Bテストまで、最低10時間だったのものが人工知能を導入すると、A/Bテストまで最低1時間と改善されました。弊社もエージェンシーとして、CRO(Conversion Rate Optimization)、コンバージョン率向上のために、SiTest Partner様にこれからどんどん活用していただけるようにしたいと考えています。
AIレポーティングによる業務効率
下図は、講演時に弊社のそれぞれのツールの開発やリリースの時期を示したものです。例えば、この図にあるヒートマップレポートはどういう意味かを、自動的にアドバイスしてくれるものとなります。またインウェブサイト・ジャーニー・マップ(私達が作った造語)は、カスタマージャーニーマップのように、ユーザがWebサイトでどう動いたかをマッピングしてくれるツールです。それは、コンバージョンのゴールのまでゴールデンパターンをAIによって、カスタマージャーニーマップで出す例となります。
サンプルを図「作業効率を⾼める(AIレポーティング)①」に示します。自動的にコメントが付き、弊社のパートナー様であれば、自社でも修正可能なレポートとなっています。
次の図「作業効率を高める(AIレポーティング)②」においては、平均スクロールの位置が60%において、ボタンの位置が60%より下であれば、クリックされる確立は下がりますよね。AIにより、60%より上に上げた方がよいか下に下げた方が良いか等や、位置や色の変更を教えてくれるものとなっています。
一番右の図ですが、ファーストページビュー、つまりユーザが一番最初に見たページの滞在時間が長くなるのですが、たまにイレギュラーな特異点が出て来ることがあります。そう言った場合にクラスタリングを行います。これは教師無し学習に当たります。クラスタリングを行ってみて、そのユーザがどういったカテゴリーに属しているかを確認します。
教師無し学習と教師あり学習を簡単に説明します。教師なし学習は、データの傾向を作るためによく利用されています。自動的にクラスタリング行い、顧客のクラスタを作った場合に、その傾向を大雑把に把握する事が可能です。教師あり学習は、入力出力のデータを入れる多様関係を学習します。例えば、猫の画像があったとします。これが猫であるということを教えるためには、1千万項目ものデータが必要となります。他のレポートのサンプルも下図のようなものを開発しています。
まとめ
本講演のまとめは下記の通りとなります。
- ・ 顧客エンゲージメントの前提条件を再確認しよう
- ・ ⼈⼯知能を知って使いこなそう
- ・ 業務効率化させ⼈間にしか出来ない意思決定を
“サイト改善は簡単に、効率的に”がポイントとなります。
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