Google AnalyticsのUser-ID機能を使ってユーザ行動を追跡しよう ｜ SiTest (サイテスト) ブログ

Google Analyticsでは、クロスデバイスの計測方法としてUser-IDを使用した計測方法を提供しています。
今回は、User-ID機能の設定方法とAnalyticsで、
クロスデバイスやユーザ行動を分析する方法をご紹介をします。

ログインする形式のWebサービスやECサイトなどでは、
各ユーザにIDが割り当てられていると思います。
このユーザIDをAnalyticsと連携すると、同じユーザでログインしている時は別ブラウザ、別デバイスであっても同一ユーザとしてAnalyticsが認識してくれます。
そのためクロスデバイスでの分析がとても簡単になります。

User-ID機能を使うためにはいくつかの設定が必要になります。
まず、User-ID機能を有効化したいAnalyticsアカウントのプロパティ設定を開きます。
トラッキング情報の中にUser-IDの項目があるのでクリックします。
User-IDに関するポリシーに同意すると、User-IDの設定ステップに移ります。

User-ID機能はトラッキングタグを少しカスタマイズする必要があります。
下記のようにuserIdを設定するコードを追記して下さい。
{{USER_ID}}の部分はユーザ毎に割り当てている固有のIDを入れて下さい。

<script>// <![CDATA[
  (function(i,s,o,g,r,a,m){i['GoogleAnalyticsObject']=r;i[r]=i[r]||function(){
  (i[r].q=i[r].q||[]).push(arguments)},i[r].l=1*new Date();a=s.createElement(o),
  m=s.getElementsByTagName(o)[0];a.async=1;a.src=g;m.parentNode.insertBefore(a,m)
  })(window,document,'script','https://www.google-analytics.com/analytics.js','ga');

  ga('create', 'UA-XXXXXXXX-X', 'auto');
  ga('set', 'userId', {{USER_ID}}); // 【追記部分】ログインしている user_id を使用してUser-ID を設定します。
  ga('send', 'pageview');
// ]]></script>

最後のステップではUser-IDの専用ビューを作成します。
画面下の「作成」ボタンをクリックすると自動的に専用のビューが作成されます。

詳しくはアナリティクスヘルプにも記載されています。

ユーザIDビュー専用のレポートとしてクロスデバイスレポートがあります。
クロスデバイスレポートではユーザが複数のデバイスを使用していた場合の分析ができます。
とくにECサイトにおいてユーザがどのデバイスからアクセスし、最終的にどのデバイスでコンバージョンしたのかはとても重要です。

どの環境・デバイスからアクセスされているのかや、
コンバージョンされたデバイスの経路を分析することで、
ユーザのデバイス傾向を把握することが出来ます。

ユーザーエクスプローラは2016年4月にリリースされたユーザごとの行動分析が出来る機能です。
こちらのレポートは通常のビューでも見ることが出来ますが、User-ID機能を使用することで精度がかなり向上します。

User-IDのリンクをクリックするとそのIDに紐付いたユーザ行動を見ることが出来ます。
目標を予め設定しておくことで、どういう遷移を行いコンバージョンに繋がったのかが確認できます。

ユーザ行動を分析することが出来るツールは他にもあるのですが、
設定が難しかったりプログラムを書く必要があったりとなかなか手を出しづらいかもしれません。
User-ID機能を使えば少しの設定を行うだけで、
Analyticsでクロスデバイスの分析やユーザ行動の分析を簡単にすることが出来ます。
ぜひみなさんも使ってみてはいかがでしょうか？