ユーザーとのコミュニケーションが捗る、Google AdWordsメッセージ表示オプションとは？ ｜ SiTest (サイテスト) ブログ

今回は、Google AdWordsでとても面白い（そして便利な）機能が実装されたのでご紹介します。
広告表示オプションのひとつで「メッセージ表示オプション」というものです。
この「メッセージ表示オプション」が表示されるのはモバイル端末に配信されている検索ネットワークの広告だけ。
SEOだけでなく、SEMでもモバイルへの対応が急務になってきています。

仕組み自体は非常にシンプルなもので、検索広告が表示された際にユーザーがモバイル端末からSMS（ショートメッセージサービス）が送信できるリンクを付与してくれる、というものです。
SMSの送受信が可能な携帯電話を使用しているユーザーにのみ表示され、広告の設定には入稿の際にSMSの送受信が可能な電話番号を登録する必要があります。
SMSはLINEなどのメッセンジャーアプリの認証に使われたりすることも多いので、ユーザーとの接点を増やすためにSNSなど利用されている企業は導入がしやすいですね。
もしまだならこの機会に電話番号を用意しておくのも良いかもしれません。

SMSは電話番号でテキストメッセージを送受信するための機能ですが、Eメールのようにインターネットを通じて送信されるのではなく音声通話回線を用いてやり取りするのが特徴です。
日本ではEメール、チャットサービスのほうが一般的かもしれませんが、海外では手軽に電話番号のみで文章が送れるため使用するユーザーが比較的多いです。

日本では各キャリアでサービス名称が違い、ドコモが「ショートメール」auが「Cメール」、SoftBankでは「SMS」と呼ばれています。
サービス名こそ違いますが、互換性があるのでキャリア間で相互受信が可能です。

メッセージ表示オプションは他の広告表示オプションと同じように設定します。
AdWordsの管理画面の「広告表示オプション」タブから「メッセージ表示オプション」を選択し、

作成画面で「会社名」「電話番号」「拡張テキスト」（配信される広告に表示されるテキストです）「メッセージテキスト」（送信されるメッセージに自動で使用されます）が入稿できます。
ここで、会社名と電話番号の端末の登録名が違っているとSMSを受信したユーザーが混乱する（そして個人名義だったりするとすこし恥ずかしい）ので、できるだけ同一にしておきましょう。
今回は拡張テキストに「お問い合わせメッセージはこちらから」という広告文を入稿しました。

使用できる文字数は
・会社名　半角25文字
・拡張テキスト　半角35文字
・メッセージテキスト　半角100文字
となり、

配信の時間帯や曜日などが設定できます。
Eメールの問い合わせ対応と違い、スピード感のある対応が望ましいので送受信可能な時間で設定しておきましょう。

設定が完了したらキャンペーン、広告グループに適応し完了です。

キャンペーンや広告グループで商品、サービスをわけているアカウント構成であればメッセージのテキストにもバリエーションをつけておきましょう。
定型文だからこそ、ファーストコンタクトが重要です。

実際にどのような表示がされてやり取りができるのか試してみました。
（キャリアはSoftBank、端末はiPhoneSEで確認しています。）

一番下の赤い枠が今回入稿した広告です。
フキダシのアイコンにある「お問い合わせメッセージはこちら…」というテキストが「メッセージ表示オプション」です。
端末のディスプレイの表示域に左右されるのでしょうが、入稿した文字が全て表示されていないことから、重要なメッセージはできるだけテキストの前半に持ってきたほうが良さそうです。

実際にタップしてどのように遷移するのか試してみました。

SMSアプリが立ち上がり、［会社名］＋メッセージテキストというフォーマットでメッセージが表示されました。
ユーザーはお問い合わせ内容を入力しそのまま返信することが出来ます。

今回は一台の端末でやり取りしているのでややこしいですが、かなりスムーズにコミュニケーションを取ることが可能です。

Click-to-message ads bring a new and easy way to talk to customers
（Google Inside AdWords）でもクリック率の向上が見込めるとのレビューがありますが、モバイル画面で広告の表示域が広がるアドバンテージは非常に大きいです。

「メッセージ表示オプション」はユーザーにアクションを促すという手段としてはとても強力な機能です。
電話番号表示オプションと一緒に設定しておくことで、ユーザー側の状況に応じて使い分けができるためモバイルユーザーにとってのユーザービリティも向上します。
検索管理画面からワンタップでメッセージ送信、という体験は初めてでしたが、リマーケティングと組み合わせることで今までとひと味違ったプロモーションが考えられそうです。