人工知能で広告運用はどう変わる?
人工知能によってさまざまな分野の業務が代替されるのでは?と考えられていますが、2016年~2017年にかけてその取組は更に加速しているように感じられます。
今回はSiTestブログをお読みいただいている皆様にもかなり関係の深いWebマーケティング分野、特にGoogle AdWordsでの検索ネットワークについて考えてみたいと思います。
検索連動広告の仕組みをおさらい
今や「検索連動型広告」に接触したことのないという方はまずいらっしゃらないのではないでしょうか
その仕組み自体は極めてシンプルなもので、
広告主は
・広告テキスト
・ランディングページ(ユーザーが広告をクリックしたときの遷移先)
・広告を掲載させたいキーワード
を入稿することで、検索行動を取ったユーザーに対して有料広告枠に広告が配信されます。
表示のみでは広告料金は発生せず、クリックされた広告ごとにオークション形式で決定された広告料金が発生します。
ただし、何も考えず入稿をすれば成果が得られる、という甘いものではありません。
競合社より優位に売上につながるユーザーへ接触するため、あるいは無駄なコストを掛けずより一円でも安価に広告を掲載するためには広告運用の専門知識とテクニック、毎日のモニタリングが不可欠で、専門性のあるインターネット広告代理店が運用の代行業務を行うことも少なくありません。
特に初期設定次第でその後の運用工数や改善しやすさが大きく変わるため、運用担当者がどのような設定を行うかは非常に重要な要素となります。
一般的なアカウントの構成は下の図のようになりますが、それぞれの構成要素の格納の仕方が初期設定のノウハウとなっています。
画像出典:AdWords の構成について(AdWordsヘルプ)
今までの検索広告の初期設定とは
運用者、広告代理店によっても諸説ありますが、今までの広告運用のセオリーとされていたのは「1広告グループ・1キーワード」と呼ばれるものでした。
詳しくは下記のブログ
グラッドキューブ広告運用事例~1広告グループ1キーワード~
にも書かれておりますが、そのアカウント構成は下図になります。
広告文とキーワードの関連性を高め、それぞれのユーザーニーズに合った内容のテキストを掲載させることでより成果の良いキーワード・広告文にフォーカスすることができ、テストや改善のPDCAが回しやすいという特徴があります。
セッティングには非常に工数がかかるものの、そのメリットは非常に大きなものでした。
Googleが推奨する検索広告の初期設定とは
かたや、Googleが推奨しているアカウント構成を同様に表すと下図になります。
これでは、「大型の液晶テレビ」を探しているユーザーに対しても「小型の液晶テレビ」を探しているユーザーに対しても、その他のニーズで検索しているユーザーに対しても、同様の広告文で訴求する他ありません。
どうしてこのような構成を推奨するのでしょうか
「最適化」に対するアプローチの違い
Googleは現在「HAGAKURE(葉隠れ)」と呼ばれるアカウント構成を推奨しており、HAGAKUREがパフォーマンスを発揮するためには「広告の情報を文字列で判断していない」Googleのシステムに対して統計的数値で最適化が行えるようなアカウント構成(有意差がでるようにデータを貯める)を重要視しているからです。
有用なデータが集まれば、より購買につながりやすいユーザーの検索に対しては入札単価を高めてオークションに参加したり、費用対効果が見合わない、と判断されれば予算を抑制したりという自動化(Conversion Optimizer)が使用できることを前提とした構成です。
もちろんデータが集められるまでには少なくないアクセスが必要ですし、そのリードタイムを広告主がどのように受け止めるかという問題もあります。
この構成を推し進めるとするとある意味運用者は広告運用を行うというより、よりGoogleが有用なデータを集められるようにサポートすることが業務となってくるのかもしれません。
最後に
この両者のアカウント設定はどちらが良い、悪い、といったものではなく、どちらがパフォーマンスが高いかはそのプロモーションの対象や目的、予算規模などでも千差万別です。
また、現時点ではGoogleの配信ロジックに依存しきってしまうのは危険で、人間が適切にアカウント管理を行うことは引き続き必須の業務です。
ただ、Googleの推奨するアカウント構成は非常に示唆的です。
データを集め、ある程度の自動化が実現するように運用者はサポートを行い、最終的な広告運用の作業工数を減らしより上位の意思決定の時間を増やすという考え方。
今までの運用担当者がアイデアを重ね、テストを繰り返して一円でも成果を向上させようとしてきた日々の運用とはどこか大きなギャップを感じます。
それは今後人工知能がマーケティング分野に関わらず、すべての人間の業務に深く関わってきたときに必要な「割り切り」なのかもしれません。
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