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EC関連サービスを利用するスマホユーザー数増加、企業のユーザー取り込み合戦が激化

スマートフォン(以下スマホ)の普及により、普段のお買い物や手続きが簡略化され、文字通りスマートで便利なサービスを体験することができるようになりました。
特に EC 関連サービスについては、モバイル対応したショッピングサイトなどが増加し、スマホなら時間や場所を問わずに利用できることもあり、スマホユーザーの取り込みを意識したサービスが急速に増えています。

ニールセン株式会社によると、2016 年 5 月にスマホから EC 関連サービスを利用したユーザー(18歳以上)は 4,857 万人と前年より 15 %増え、全体のアクティブユーザー数からみて約 87 %が E コマース関連サービスを利用していたという結果が調査でわかっています。

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同社エグゼクティブアナリストの中村義哉氏は、

E コマース関連サービス利用者は、スマートフォンの普及と共に継続的に増加し、今では5,000 万人に届く規模まで成長していますが、その中身を見ると、利用者数上位の 3 サービス、『 Amazon 』『楽天市場』『 Yahoo! ショッピング』の強さが目立っていました。3サービスのアプリの利用者も増加しており、ユーザー囲い込みも進んでいる状況が分かります。

と、述べています。

さらに、EC 関連サービスの市場は、2015 年度には 15.4 兆円となり、2022 年度には 26兆円に達する見込みだと発表されています。
SNS を活用したサービスに力を注ぐ企業らのユーザー取り込み合戦が激化している様子が伺えます。

スマホユーザーの取り込みに貢献している外部サービス ID 連携やソーシャルログインを導入する企業の増加

EC 関連サービスを利用するときに絶対と言っていいほど付いて回るのが、会員登録とログインです。
どんな商品があるのかをただ確認したいだけなのに、情報を入力して新規登録しなければいけないのが障害になり、離脱してしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。。

そこで、「ソーシャルログイン」や「外部サービス ID 連携」の登場です。

SNS 連携を使った会員登録は、メールアドレス・性別など SNS に既に登録されているデータを引用できる分、通常の新規会員登録よりも入力項目が少なくて済みます。
そして、スマホ普及と比例して Apple Pay や外部サービス ID の連携など、スマホのプラットフォームを活用して支払・決済情報入力を短縮できるスマートペイメントも拡大しています。

ソーシャルログイン導入=購入率UP とは限らない

先述の通り、ソーシャルログイン や 外部サービス ID 連携 によって簡単にログイン出来るようになり、会員登録者数が増えるのは入り口に過ぎません。
せっかくログインしても、EC サイトの中身が使いにくいものだとユーザーの満足度は上がらないのです。

また、ショッピングカートから決済フォームに進んだときに SNS 等の情報が自動入力されますが、
実際のところは SNS のプロフィールには必要最低限の情報しか設定していなかったり、昔の住所のまま更新していないユーザーも多く存在します。
つまり、SNS に個人的な情報を登録している人がどれだけいるかわからない、というデメリットがあります。

決済フォームに自動入力されている情報がほぼ無い、新しい情報を入力し直したりと、
ユーザーにとって、結果的に二度手間になりストレスを与えかねません。
このように、ソーシャルログインは簡単にログインできるのが利点ですが、便利な半面、ユーザの手間をもう一度考えないといけません。

<上記のまとめ>
・会員登録まで誘導したからといって購入に直結するわけではない
・EC サイトの中身が使いづらいとユーザーの満足度は上がらない
・SNS 等のプロフィール情報が更新されていない or 十分な情報が登録されていない可能性がある
・決済フォームに SNS 情報が自動入力されていない場合、新しい情報を入力する手間がかかる

会員登録のフォーム、サイト全体の操作性を改善してファンを定着させよう


ログインのしやすさやスマートに決済できるシステムは、ユーザーから気軽に会員登録してもらえるのが魅力的ですよね。

こういった新たな方法が登場しつつあることも視野に入れつつも、
さらにスマホユーザーが小さい画面でも、見やすく操作性に優れた EC サイト構成にしていくことは必須です。

自社の EC サービスに向いているシステムなのか、しっかり KPI を把握した上で戦略を練っていきましょう。

外部サービス ID 連携やソーシャルログインを導入していない企業も含め、会員登録のフォームや注文フォームについては、わずかに位置や、入力枠の大きさや文言を少し変更するだけでも大きく成果が変わるケースがあります。
また、スマホでは特に、サイトのページ表示スピードが遅いとすぐに離脱されてしまう可能性もあります。
どこに注目が集まっているのか、どこまで読んでどのあたりで離脱しているのかを分析すればさらに改善点も見えてきます。
ユーザーのサイト内の動きを可視化して調べる際には、ぜひ「SiTest」をご利用ください。

下記の記事では、ユーザビリティや EFO による改善策について詳しくご紹介していますので、こちらもあわせてご覧ください。

(関連記事)

カゴ落ちはなぜ起こる?海外調査データで見えた理由とEFOによる改善のススメ

SEOだけのためじゃない!ページ表示スピードを改善してユーザビリティを高めよう。

ユーザビリティ、アクセシビリティ、ユニバーサルデザイン

参考資料

・ニールセン「Nielsen Mobile NetView」2016年5月調査

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