カゴ落ちとは?防止対策と活用できるツールをECサイト担当者向けに徹底解説!
- ・カゴ落ちが多くて売上が伸び悩んでいる
- ・カゴ落ち対策をしたいけれど、何から始めれば良いかわからない
- ・カゴ落ち対策ツールの選び方や効果が知りたい
ECサイト運営において、売上機会の損失につながる「カゴ落ち」は大きな課題です。自社サイトのカゴ落ち率の高さに気付いてはいても、具体的な対策がわからず困っている方もいるのではないでしょうか。
この記事ではカゴ落ちの原因や対策のポイント、対策ツールの選び方を徹底解説します。記事を読めば自社サイトに最適なカゴ落ち対策を見つけ、売上向上につなげる具体的な計画が立てられます。
カゴ落ち対策の第一歩は、自社サイトの課題を正確に把握することです。データ分析の結果から適切なツールを導入し、継続的に改善を重ねることで、ECサイトの売上向上を目指しましょう。
目次
- カゴ落ちとはECサイトでカートに入れた商品を購入せずに離脱してしまうこと
- カゴ落ち率の計算方法と平均値
- カゴ落ちが発生する原因7点
- 購入プロセスごとのカゴ落ち防止のポイント
- 【フォーム入力前】カゴ落ち防止に効果的な対策6点
- 【フォーム入力時】カゴ落ち防止に効果的な機能4点
- 【離脱後】カートに商品を入れたまま離脱したユーザーにカゴ落ちメール配信
- カゴ落ち対策に活用できるツール3種
- カゴ落ち対策ツール導入の3ステップ
- カゴ落ちでよくある質問と回答
- ツール導入による効果的なカゴ落ち対策を検討しよう!
カゴ落ちとはECサイトでカートに入れた商品を購入せずに離脱してしまうこと

カゴ落ちとはECサイトでユーザーが商品をカートに入れた後で、購入手続きを完了せずに離脱してしまう現象です。カゴ落ちは「カート放棄」と呼ばれることもあります。購入意欲の高いユーザーがサイトに訪れたにもかかわらず、最終的な売上につながっていないため、カゴ落ちは大きな機会損失と言えます。
カゴ落ちがECサイトの売上に与える影響
カゴ落ちはECサイトの売上に以下の悪影響を与えます。
- ・機会損失が発生する
- ・広告費や集客コストが無駄になる
- ・顧客獲得コストが増加する
- ・リピート購入の機会を逃す
- ・需要予測の精度が低下する
カゴ落ちが頻繁に発生すると本来得られるはずだった多くの売上を逃し、ECサイトの収益性を低下させます。
カゴ落ち率の計算方法と平均値

「カゴ落ち率」とはカートに商品を入れたユーザーのうち、実際に購入に至らなかった割合を示す指標です。カゴ落ち率は以下の計算式で求められます。
例えば100人が商品をカートに入れ、30人が購入した場合のカゴ落ち率は70%です。カゴ落ち率を計算する際はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを使うと、正確な数値を把握できます。カゴ落ち率を定期的に計測し、改善施策の効果を検証することでカゴ落ち問題からの脱却を目指せます。
Baymard Instituteの調査によると、世界のECサイトにおける平均カゴ落ち率は約70%です。自社サイトのカゴ落ち率と平均値の比較を把握することも、具体的な改善策を検討するうえで役立ちます。
» Baymard Institute「50 Cart Abandonment Rate Statistics 2025」(外部サイト)
カゴ落ちが発生する原因7点

カゴ落ちが発生する主な原因は以下の7点です。
- ・送料や手数料が高い
- ・アカウント作成が求められる
- ・購入プロセスがわかりにくい
- ・支払い情報の安全性に対する懸念がある
- ・配送時間が長すぎる
- ・サイトのエラーやクラッシュが起きる
- ・決済手段の選択肢が限られている
送料や手数料が高い
ECサイトが設定している送料や手数料が高いために、カゴ落ちが生じる場合があります。商品の最終的な支払総額はユーザーが購入を決める重要な要素です。商品をカゴに入れた後で送料や決済手数料などの追加費用が加算されると、支払総額はユーザーの予想以上に高くなります。
» 消費者庁「送料無料表示の見直しについて」(外部サイト)
予想以上の追加費用が発生すると、ユーザーに「損をした」という印象を抱かせ、購入を断念させかねません。特に送料無料を提供する競合サイトがある場合、ユーザーはよりお得なサイトに流れてしまう可能性が高くなります。
カゴ落ち対策には送料無料ラインを設定したり、ユーザーが早い段階で手数料を把握できるよう明確に表示したりする工夫が必要です。
アカウント作成が求められる

ユーザーが商品購入の際にアカウント作成を求められることも、ECサイトでカゴ落ちが起こる原因の一つです。ECサイトのアカウント作成には、個人情報の入力やパスワード設定などの手間が伴います。ユーザーが「商品を購入したいだけなのに余計な面倒が増える」と感じて購入を諦めることで、カゴ落ちが発生します。
ECサイトではアカウント作成を必須にせず、ゲスト購入を可能にすることもカゴ落ち対策として有効です。
購入プロセスがわかりにくい
ECサイトの購入プロセスが以下のように複雑でわかりにくい場合にも、カゴ落ちが発生しやすくなります。
- ・購入完了までのステップ数が多すぎる
- ・入力項目が多すぎる
- ・次のステップに進む方法がわかりにくい
- ・エラーメッセージの内容がわかりにくい
- ・戻るボタンがなく、前項目の確認がしにくい
隙間時間にネット検索してECサイトにたどり着くユーザーは多いため、スマートフォンからの操作性もカゴ落ち発生に影響する重要な要素です。
スマートフォンの小さな画面で操作すると、ユーザーは購入画面の入力の手間をより大きく感じやすくなります。隙間時間に気軽に商品を見てみたものの、購入に時間がかかりそうだと判断すると、ユーザーは脱落してしまいやすくなります。
» スマホユーザー向けのLPO改善施策9選や成功事例を解説!
カゴ落ちを防ぐためには購入画面の入力項目を必要最小限に絞り、直感的な操作設計にすることが大切です。
支払い情報の安全性に対する懸念がある

支払い情報の安全性に対する懸念も、ECサイトでカゴ落ちが生じる原因の一つです。初めて利用するECサイトでは、クレジットカード情報などの個人情報を入力することに不安を感じるユーザーが多くいます。特に以下のようなECサイトは、ユーザーに不安を感じさせる傾向があります。
- ・会社情報や運営者情報が明記されていない
- ・URLが「http」で始まっており、SSL(https)対応をしていない
- ・デザインやレイアウトが古く、更新されていない印象を与える
- ・支払いページに見慣れない外部リンクやポップアップが表示される
- ・口コミやレビュー情報が極端に少ない
- ・問い合わせ先にメールアドレスしか記載されていない
- ・個人情報の取り扱いに関する明確なポリシーが表示されていない
ECサイトの信頼性が低く見えると、ユーザーは個人情報の漏洩を恐れて購入をためらいます。ECサイトのセキュリティ対策を強化し、企業情報の開示を心がけることも、重要なカゴ落ち対策となります。
» 独立行政法人情報処理推進機構「ECサイト構築・運用セキュリティガイドライン」(外部サイト)
配送時間が長すぎる
商品の配送時間が長すぎるために、ECサイトでカゴ落ちが生じるケースもあります。ユーザーは商品をできるだけ早く手に入れたいと考えているため、配送日数が長いことは購入意欲の低下につながります。
競合サイトがほとんどない特殊な商品でない限り、一般的なユーザーが許容できる配送日数は3~5日程度です。多くの大手ECサイトは即日・翌日配送を提供しているため、類似商品があればユーザーは競合サイトに流れる傾向があります。
配送オプションが限られていることも、ユーザーの選択肢を狭め、カゴ落ちにつながる原因の一つです。「配送日時の指定ができない」「コンビニ受け取りや宅配ボックスに対応していない」といった制約があると忙しいユーザーは購入をためらいます。ECサイトの配送時間を短縮し、配送オプションを充実させることはカゴ落ち対策として有効です。
サイトのエラーやクラッシュが起きる

購入手続き中にECサイトでエラーが発生したり、サイトがクラッシュしたりするとユーザーは不安を感じ、購入を諦めてしまいます。特に決済処理中にエラーが生じると、ユーザーは「二重請求されるのではないか」「支払いだけ済んで商品が届かないのでは」という不安を感じます。
カートに戻れなかったり、入力内容が消えたりするようなECサイトの小さな不具合も、ユーザーにとっては大きなストレスです。数分かけて入力した情報がリセットされてしまい、ユーザーが購入意欲を失って離脱してしまうケースも多くあります。
ECサイトのトラブルによるカゴ落ちを防ぐためには、定期的なシステムメンテナンスやアクセス集中時の負荷対策が欠かせません。エラー発生時にはエラーメッセージをわかりやすく表示し、ユーザーが安心できる案内を出すこともECサイトの信頼維持につながります。
決済手段の選択肢が限られている
ECサイトの決済手段の選択肢が限られていることも、カゴ落ちの原因の一つです。普段利用している決済手段が購入画面の選択肢にない場合、ユーザーは不便さを感じ、購入を断念することがあります。
例えばECサイトにクレジットカード以外の決済手段がない場合、クレジットカードを持っていないユーザーやカード情報を入力したくないユーザーを逃してしまいます。ECサイトに電子マネーや後払いなど、さまざまな決済手段を用意すれば、多様なユーザーの購入機会の拡大が可能です。
» 経済産業省「キャッシュレス決済について消費者に知っていただきたいこと」(外部サイト)
ECサイトで決済手段を充実させるには、運営者側に手数料の負担やシステム導入の手間などがかかります。一方で、ユーザーに多様な決済手段を提供することで有効なカゴ落ち対策ができ、売上向上にもつながります。
購入プロセスごとのカゴ落ち防止のポイント

ECサイトでのユーザーの購入プロセスを以下の3つの段階に分け、それぞれのカゴ落ち防止のポイントを解説します。
- ・フォーム入力前|購入意欲を維持させる
- ・フォーム入力時|購入手続きのストレスを減らす
- ・離脱後|購買欲を再喚起する
フォーム入力前|購入意欲を維持させる
ECサイトでユーザーが商品をカートに入れる前の段階では購入意欲を高め、離脱を防ぐ対策に重点を置きましょう。商品ページやカートページの段階でユーザーの不安や疑問を解消し、迷わず購入へ進める状態にしておく必要があります。限定クーポンや特典を提示することで購入への動機付けを高めることも、ユーザーの離脱を防ぐうえで効果的です。
フォーム入力前の一つひとつの小さな工夫の積み重ねが、ユーザーの購入体験を快適にし、ECサイトへの信頼感を抱かせるために不可欠です。
フォーム入力時|購入手続きのストレスを減らす

購入フォームの入力時はユーザーが最も離脱しやすいポイントのため、カゴ落ち対策に特に力を入れる必要があります。購入フォーム入力時のカゴ落ち対策では、入力補助機能やステップ型フォームなどの導入によりユーザーの入力負担を軽減しましょう。
単に購入手続きを便利にするだけでなく、ユーザーに「安心して買える」というポジティブな印象を与えることがカゴ落ち対策のポイントです。購入フォーム入力の快適さは、リピーター獲得にもつながります。
離脱後|購買欲を再喚起する
一度ECサイトを離脱したユーザーに対して再アプローチすることも、有効なカゴ落ち対策の一つです。適切なタイミングでカゴ落ちメールを送ることで、離脱したユーザーが再度商品を検討することを促せます。カゴ落ちメールに特典情報を盛り込めば、すでに失われているユーザーの商品への興味を回復できる可能性もあります。
【フォーム入力前】カゴ落ち防止に効果的な対策6点

フォーム入力前の段階でカゴ落ちを防ぐためには、以下の6つの対策が効果的です。
- ・パーソナライズによる訴求最適化
- ・AIレコメンドによる機会損失の防止
- ・インフルエンサー動画の活用
- ・商品ページで送料・在庫を明示
- ・限定クーポン・特典表示で購入意欲の促進
- ・ページ読み込み速度の改善
パーソナライズによる訴求最適化
パーソナライズによる訴求最適化は、ユーザーの属性や行動履歴に応じて最適な情報を提供する施策です。パーソナライズされた情報提供をすれば、ユーザーは自分に合った特典や商品を見つけやすくなり、カゴ落ち防止につながります。具体的なパーソナライズの例は以下のとおりです。
- ・新規ユーザー向けの初回購入特典
- ・再訪ユーザー向けの限定クーポン
- ・会員向けのポイント還元情報
- ・閲覧履歴に基づく関連商品の提案
より効果的なパーソナライズ施策を実現するために、Web接客ツールの活用も役立ちます。
» パーソナライズを実現するための具体的な手法や成功事例を解説
AIレコメンドによる機会損失の防止

AIレコメンドにはユーザーの興味に合った商品を提案することでサイト内での滞在時間を延ばし、購入につなげる効果があります。AIレコメンドの具体的な機能は以下のとおりです。
- ・閲覧履歴にもとづく関連商品の提案
- ・購入履歴にもとづくおすすめ商品の表示
- ・人気商品や新着商品の紹介
- ・他のユーザーが購入した商品の表示
AIレコメンドを活用すれば、ユーザーが目的の商品を見つけられずにECサイトから離脱することも防げます。
» 離脱防止ポップアップとは?メリットや作成するコツを解説
「SiTest(サイテスト)/SiTest Engage(サイテスト エンゲージ)」はAI搭載のサイト最適化プラットフォームです。AIを搭載したアバターが24時間365日、自動で声掛けや質問応答を行います。有人接客と変わらないクオリティの「おもてなし」をAIが担う機能です。接客品質を維持しつつ、人的リソースを効率化したい方におすすめです。
インフルエンサー動画の活用
インフルエンサーによる商品紹介動画は、商品の魅力を伝えてカゴ落ちを防ぐ効果的な手段です。動画は写真やテキストでは伝わりにくい商品の使用感や特徴をより明確に伝えられます。信頼性や影響力の優れたインフルエンサーを起用すれば、ユーザーの購入意欲も大きく高められます。
動画は直感的な情報を伝えるため、文字を読む時間がないユーザーも気軽に情報を受け取れる点も商品紹介動画を活用するメリットです。動画はスマートフォンでの閲覧に適しており、モバイル経由でECサイトを利用するユーザー層との親和性も高いと言えます。
» おすすめのポップアップ対応動画接客ツール6選を解説!
商品ページで送料・在庫を明示

ユーザーが購入時に知りたい情報を早い段階で提供し、意思決定を後押しすることも効果的なカゴ落ち対策の一つです。購入時のユーザーの不安を解消するために、以下の情報を商品ページに表示しましょう。
- ・送料の金額と無料になる条件
- ・在庫の有無と数量
- ・配送日数の目安
- ・返品・交換ポリシー
ユーザーにとって「安心できる情報がそろっている」と感じられることが、離脱せずに購入完了まで進む動機付けとなります。
限定クーポン・特典表示で購入意欲の促進
限定クーポンや特典の表示には、ユーザーの購入意欲を高める効果があります。カゴ落ち対策として効果的な特典の例は以下のとおりです。
- ・初回購入限定クーポン
- ・期間限定の割引クーポン
- ・送料無料の特典
- ・ポイント還元キャンペーン
期間限定や数量限定などの条件を付けると、ユーザーの購入の早期決定を促せます。ユーザーの離脱の予兆を検知し、ポップアップで特典を提示することも良い方法です。
ページ読み込み速度の改善
読み込み速度が遅いとユーザーはストレスを感じ、ECサイトから離脱してしまいます。以下の方法でページ速度を改善することも、有効なカゴ落ち対策の一つです。
- ・画像の最適化と圧縮
- ・キャッシュの活用
- ・サーバーの強化
- ・不要なスクリプトの削除
- ・CDNの導入
ページ速度の改善はユーザー体験の向上だけでなく、検索エンジンの評価向上にもつながります。定期的にECサイトのパフォーマンスをチェックし、最適な状態を維持しましょう。
【フォーム入力時】カゴ落ち防止に効果的な機能4点

フォーム入力時のカゴ落ち対策に効果的な、以下4点の機能を解説します。
- ・EFO(入力補助)でストレス軽減
- ・離脱防止ポップアップでリマインド
- ・ステップ型フォームで進捗を可視化
- ・外部決済サービスで手続きを短縮
EFO(入力補助)でストレス軽減
EFO(入力補助)は購入フォームの操作性を改善する機能です。ユーザーが購入フォームに入力する際の負担を軽減できる、EFOの具体的な機能は以下のとおりです。
- ・郵便番号からの住所自動入力
- ・氏名からのフリガナ自動入力
- ・入力エラーのリアルタイム表示
- ・入力例の表示
- ・必須項目の明確化
EFOの活用はユーザーがスマートフォンで入力する際の負担軽減にも効果があり、カゴ落ち率の低下につながります。
離脱防止ポップアップでリマインド

ユーザーが購入フォームから離脱しようとする動きを検知し、ポップアップでリマインドすることもカゴ落ちを防ぐ効果的な方法です。具体的な離脱防止ポップアップの例は以下のとおりです。
- ・限定クーポンの提供
- ・送料無料の特典
- ・在庫僅少の通知
- ・購入のメリットの再提示
離脱防止ポップアップは頻繁に表示しすぎるとユーザーに煩わしさを感じさせて逆効果になるため、適切なタイミングで表示することが重要です。
ステップ型フォームで進捗を可視化

ステップ型フォームは購入フォームの入力項目を複数のステップに分割して表示する機能です。ステップ型フォームには入力項目の多さによる圧迫感をなくし、ユーザーの心理的負担を軽減する効果があります。A/Bテストで、従来のフォームとステップ型フォームを比較したところ、コンバージョン率が10〜20%改善したという報告もあります。
» A/Bテストの基本とおすすめのA/Bテストツールを紹介!
ステップ型フォームの導入のポイントは、入力完了までの残りステップ数を明示し、現在の進捗状況を可視化することです。入力エラーを簡単に修正できる仕組みを取り入れれば、入力項目を一覧できないというステップ型フォームの弱点も補えます。
株式会社グラッドキューブが提供している「SiTest SMART フォーム」では1画面1項目のステップ型で、ユーザーに圧迫感を与えない購入フォームが構築できます。一般的なEFO施策実施済みのフォームと比較して、CVR10~20%改善した実績のあるツールです。
» ステップ型フォームで離脱率ゼロへ – SiTest SMART フォーム –
外部決済サービスで手続きを短縮
Amazon PayやApple Payなどの外部決済サービスを導入することも、ユーザーの購入手続きを短縮してカゴ落ちを防ぐ有効な対策です。外部決済サービスを使用すれば、ECサイト内での個人情報の入力を省略して即時決済に進めます。ECサイトでアカウント作成したりログインしたりする手間の省略も可能です。
普段使い慣れた決済方法を使用することで、ユーザーはセキュリティ面での安心感も得られます。Apple PayやGoogle Payなどを導入すれば指紋認証や顔認証によるワンタップ決済が可能なため、スマートフォンから購入する際の利便性向上も可能です。
【離脱後】カートに商品を入れたまま離脱したユーザーにカゴ落ちメール配信

カゴ落ちメールの効果を高める方法を以下に分けて解説します。
- ・カゴ落ちメールの適切なタイミング
- ・カゴ落ちメールのパーソナライズ化
カゴ落ちメールの適切なタイミング
カゴ落ちメールはユーザーのECサイト離脱から1〜3時間後に送信することが効果的です。1〜3時間後のタイミングではユーザーの購買意欲がまだ完全には失われておらず、リマインドによって回復する可能性があるからです。
1度目のカゴ落ちメールの配信後も、1日後、3日後と間隔を空けて複数回送信することで、検討段階にあるユーザーの購入を後押しできます。ただし、頻繁にカゴ落ちメールを送信しすぎるとユーザーに不快感を与える可能性があります。カゴ落ちメールの配信は適切な間隔を空けて、最大3回程度に留めましょう。
カゴ落ちメールのパーソナライズ化
カゴ落ちメールの効果を高めるためには、内容をパーソナライズ化する必要があります。ユーザーが「自分に向けて送られた」と感じるメールにすることで、開封率・クリック率・購入率が大幅に向上します。具体的なカゴ落ちメールのパーソナライズ化の方法は以下のとおりです。
- ・カートに入れた商品の画像を掲載する
- ・特典や割引を提供する
- ・購入のメリットを再提示する
ユーザーの心理や行動データにもとづくパーソナライズ化は、カゴ落ちメールを単なるリマインドではなく、購買促進の強力なツールに変えます。
カゴ落ち対策に活用できるツール3種

ECサイトのカゴ落ち対策を効率的に実施するためには、専用ツールの活用が効果的です。カゴ落ち対策に活用できる主なツールは以下の3種類です。
- ・カゴ落ちメール配信ツール
- ・決済フォーム改善ツール
- ・Web接客ツール
カゴ落ちメール配信ツール
カゴ落ちメール配信ツールは、ECサイトで商品をカートに入れたままのユーザーに、自動でリマインドメールを送信するツールです。代表的なカゴ落ちメール配信ツールには以下があります。
- ・CART RECOVERY
- ・GENIEE ENGAGE
- ・Cuenote FC
カゴ落ちメール配信ツールの目的は離脱したユーザーを呼び戻し、機会損失を回収することです。ユーザーの行動履歴にもとづき、適切なタイミングでメールを配信することが、カゴ落ちメール配信ツールの特徴です。
カゴ落ちメールにも「メールを開かない」「通知に気づかない」といったタイプのユーザーを取りこぼす弱点があります。カゴ落ちメールと併用する対策ツールとして、画面上でユーザーの購入を後押しする「SiTest(サイテスト)/SiTest Engage(サイテスト エンゲージ)」も有効です。
SiTest/SiTest Engageでは、カートに商品を入れたまま5分以上経過したユーザーに割引クーポン付きの動画を自動で表示して購入を後押しします。高額商品のページを閲覧している場合には、比較検討を助ける製品紹介動画をPiP形式で再生し、迷っているユーザーをサポートします。SiTest/SiTest Engageをカゴ落ちメールと併用することで、カゴ落ち対策の強化が可能です。
決済フォーム改善ツール

決済フォーム改善ツールはECサイトの購入フォームの操作性を向上させるツールです。代表的な決済フォーム改善ツールは以下のとおりです。
- ・SiTest(サイテスト)/SiTest Engage(サイテスト エンゲージ)
- ・フォームアシスト
- ・EFO CUBE
- ・BOTCHAN Payment
多くの決済フォーム改善ツールには、入力補助機能やステップ型フォームが備えられています。決済フォーム改善ツールはユーザーが購入フォームの入力時に感じる煩わしさを軽減し、離脱の可能性を低下させます。
Web接客ツール
Web接客ツールはユーザーのECサイト内での行動をリアルタイムで解析し、適切なアプローチに生かすツールです。代表的なWeb接客ツールは以下のとおりです。
- ・SiTest(サイテスト)/SiTest Engage(サイテスト エンゲージ)
- ・Sprocket
- ・Kaizen UX
Web接客ツールが促進するユーザーへのアプローチには、ポップアップ表示やチャットボット、クーポン提示などが挙げられます。Web接客ツールは予防的な対応からリカバリー施策まで幅広く活用できる、有用性の高いツールです。
カゴ落ち対策ツール導入の3ステップ

自社サイトにカゴ落ち対策ツールを導入する際は、以下の3つのステップで進めましょう。
- ・データ分析ツールでカゴ落ちの原因を特定する
- ・ツールを比較検討する
- ・導入後に効果検証をする
①データ分析ツールでカゴ落ちの原因を特定する
効果的なカゴ落ち対策をするためには、まず自社サイトのカゴ落ちの原因を特定することが有効です。Google Analyticsなどのデータ分析ツールを活用し、以下の点を確認しましょう。
- ・離脱が多いページ
- ・フォームの入力完了率
- ・決済ページでの離脱率
- ・サイトの表示速度
- ・スマートフォンで閲覧した場合の操作性
データ分析ではユーザーが離脱しやすい箇所を可視化することが大切です。決済ページでの離脱率が高い場合は支払い方法、フォーム入力完了率が低い場合は入力項目というように、データ分析により改善すべき箇所が絞れます。
②ツールを比較検討する

自社サイトのカゴ落ちの原因が特定できたら、次は対策に使用するツールを比較検討します。ツール選定の際は、以下の点を確認しましょう。
- ・料金体系(成果報酬型か月額固定型か)
- ・機能の充実度
- ・導入のしやすさ
- ・サポート体制
- ・他社の導入事例
自社サイトの課題に合ったツールを2〜3つに絞り込み、無料トライアルなどを活用して実際に使用感を確認することをおすすめします。ツールの導入はゴールではなく、改善のスタート地点です。
③導入後に効果検証をする
カゴ落ち対策ツールを導入した後は効果検証を行い、継続的な改善を進める必要があります。A/Bテストなどを活用し、以下の点を検証しましょう。
- ・カゴ落ち率の変化
- ・コンバージョン率の改善
- ・平均注文金額の変化
- ・ユーザーの滞在時間の変化
- ・離脱率の変化
効果検証の結果をもとに、ポップアップのメッセージやデザイン、提供する特典などを最適化していきましょう。継続的な改善サイクルを回すことで、カゴ落ち率低減の可能性が高まります。
カゴ落ちでよくある質問と回答

カゴ落ち対策を進めるうえでよくある以下の質問に回答します。
- ・カゴ落ちメールは何回送るのが効果的?
- ・どのカゴ落ち対策を優先するべき?
- ・施策の効果はどのくらいの期間で判断する?
カゴ落ちメールは何回送るのが効果的?
カゴ落ちメールは最大3回程度の配信にとどめることがおすすめです。最も高い効果があるのは1回目のカゴ落ちメールですが、2、3回目のメールにも購入を迷っているユーザーの背中を押す効果があります。2回目のカゴ落ちメールでは緊急性やお得感を訴求し、3回目は最終案内や関連商品の紹介を行うなどの工夫も有効です。
頻繁にカゴ落ちメールを送りすぎると、ユーザーに不快感を与える可能性があるため注意が必要です。カゴ落ちメールの配信間隔は1回目は1〜3時間後、2回目以降は1~3日後と間隔を空けると、適度なタイミングでユーザーへのリマインドができます。
どのカゴ落ち対策を優先するべき?

カゴ落ち対策の優先順位は自社サイトの課題によって異なります。まずはデータ分析を行い、自社サイトの具体的な課題を見極めましょう。購入フォーム入力時の離脱にはEFOツール、カート投入後にはカゴ落ちメール配信ツールなど、課題にあったツールを優先して導入してください。
施策の効果はどのくらいの期間で判断する?
カゴ落ち対策の効果は、1〜3か月程度の期間で検証することが一般的です。
カゴ落ち対策の効果が見られる時期はECサイトのトラフィック量によっても異なります。アクセス数が多いECサイトでは短期間でも十分なデータを収集できるため、1か月程度でカゴ落ち対策の効果が把握可能です。一方でアクセス数が少ないECサイトではデータのばらつきが大きくなり、カゴ落ち対策の効果の正確な傾向をつかむまでに時間がかかります。
カゴ落ち対策の効果検証にはA/Bテストなどを活用し、継続的な改善を進めましょう。一度きりの施策で終わらせず、データ分析にもとづいて最適化を続けることで、カゴ落ち対策の効果を最大化できます。
ツール導入による効果的なカゴ落ち対策を検討しよう!

カゴ落ちは本来得られるはずの売上を失わせ、ECサイトに大きな影響を与えます。しかし、適切な対策を行えばカゴ落ち率を下げ、売上を伸ばすことが可能です。まずは自社サイトのどこで、なぜユーザーが離脱しているのかを把握し、課題に合ったツールを活用することがカゴ落ち対策の第一歩です。
「SiTest(サイテスト)/SiTest Engage(サイテスト エンゲージ)」は動画接客やパーソナライズ化を得意とし、カゴ落ち対策に効果的な機能を多数搭載しています。発行されるタグをサイトに設置するだけで簡単にSiTest/SiTest Engageの導入が可能です。カゴ落ち対策を検討中のECサイト管理者の方はぜひ導入をご検討ください。
ECサイトのカゴ落ち対策は、穴の空いたバケツを修復して「こぼれ落ちる売上」をしっかり受け止めるための重要な取り組みです。記事を参考に、自社サイトの売上向上に直結するカゴ落ち対策を検討してみてください。
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