【 Google アナリティクス 4（GA4）】データ探索レポートの特徴と活用方法をご紹介

2023年7月1日以降、従来の GA （ユニバーサルアナリティクス）での計測ができなくなることを機に、Google アナリティクス4（以下、GA4 ） の移行・活用を進めている方も増えているのかと思います。
UA と GA4 はレポート形式が変わっており、GA4 では「レポート」と「探索レポート」の大きく2つに分かれています。
本記事では、より詳細な分析に活用できるGA4 のデータ探索レポート機能について解説します。

目次

• GA4 のレポートとは
• 探索レポートの種類
• 探索の使い方（3ステップ）
• GA4のデータ探索を使う際に押さえておきたい注意点
• まとめ

GA4 のレポート画面は、大きく分けて2種類あります。
GA4 のデフォルトのフォーマットの「レポート」と、ユーザーがディメンションと指標を自由にカスタマイズしてレポートを作る「データ探索」という機能です。
「レポート」は、新規ユーザーの参照元やコンバージョンといった基本的なディメンションと指標のサマリーデータを確認することができます。

一方で、「データ探索」は、ユーザーが自由にレポートを作成できます。UA の「カスタムレポート」に近い機能となります。GA4 のタグで自動で計測している各イベントや指標に加えて、独自で取得するパラメータ粒度など、複数の要素を組み合わせて自分が見たい指標でレポート作成ができます。

探索レポートはいくつか種類がありますので分析目的に応じて、レポート形式を選ぶことができます。

参考：【 Google アナリティクス 4（GA4）】データ探索レポートの特徴と活用方法をご紹介

アクセス数やユーザー数、イベント数などの指標と、国や年齢、曜日などのディメンションを組み合わせて、グラフや表を作成することができます。高度なカスタマイズ性と柔軟性を備えた分析手法です。

目標到達プロセスデータ探索では、ユーザーがコンバージョンに至るまでのステップをビジュアル表示し、各ステップでのユーザーの動向をすばやく確認できます。

ツリーグラフでユーザーの移動経路を確認できます。
参考：Google アナリティクス 4（GA4）の経路データ探索 ～概要と設定方法を解説～

複数のユーザー セグメントの相互関係をビジュアル表示して確認できます。
参考：GA4の探索機能「セグメントの重複」の使い方 ～ユーザーの複雑なニーズを把握する～

ユーザーセグメントを探索し、個々のユーザーの利用状況について詳細を確認できます。

共通の属性を持つユーザーのグループの行動とパフォーマンスから、分析情報を入手します。

ユーザーの行動を分析して、顧客としてのライフタイム バリューを評価・確認できます。

それでは、GA4で探索レポートを行う際の基本的な使い方を紹介します。基本操作は、主に3ステップに分けられます。

まず、画面左の「探索」メニューから「自由形式」などのレポートテンプレートを選択します。自由形式レポートでは、左側で設定した内容が右側のレポート画面に反映される仕組みです。

左の「変数」セクションで、レポートに表示するセグメント・ディメンション・指標を設定します。「＋」ボタンを使い、目的に合わせてデータ項目をカスタマイズしましょう。

続いて「設定」セクションで、レポートの形式やグラフのスタイルを選びます。折れ線グラフや円グラフなど、視覚的にわかりやすい表示形式を設定します。Step 2で設定したセグメントやディメンションなどの項目を、適切なエリアにドラッグ＆ドロップで配置して、見やすいレポートを作成しましょう。

GA4を使用して独自のレポートを作成する際、正しいデータの反映が不可欠です。効果的なデータ分析を行うためには、以下の重要なポイントを理解しておく必要があります。

GA4ではデータの保持期間がデフォルトで2ヶ月に設定されていますが、最大で14ヶ月まで延長することができます。この設定を変更しないまま運用を続けると、期間が過ぎたデータにはアクセスできなくなってしまいます。したがって、初めて設定する際には必ず保持期間を「14ヶ月」に変更することをお勧めします。さらに、14ヶ月を超えたデータが必要な場合にはエクスポートが求められますが、エクスポートされたデータは分析に適した形式でないことが多く、BigQueryを利用する際には専門的な知識が必要となります。
参考：【GA4初期設定】Google アナリティクス 4（GA4）のデータ保持期間と設定方法

GA4には、ユーザーの特定を防ぐための「しきい値」設定があります。この仕組みでは、特定の数未満のデータがレポートから除外されることがあり、結果として一部のデータが欠落することがあります。しきい値が適用されることで、分析の精度が低下し、マーケティング施策の成果を正確に評価できなくなるリスクがあります。この状態は、レポート右上に「△」マークが表示されることで確認できるため、注意が必要です。

探索レポートを他のユーザーと共有するには、作成者が設定を行う必要があります。その後、共有されたユーザーはレポートを複製しなければならず、この複製はそのユーザーのみが編集できる形式です。このため、チーム全体でリアルタイムに共同編集を行うには不向きです。マーケティング施策の効果を最大化するためには迅速な情報共有が重要ですが、探索レポートではスムーズな共有が難しいという現実があります。

本記事では、GA4 のデータ探索レポートの特徴と活用方法について解説しました。
探索レポートは設定次第で様々な切り口でより詳細なユーザー分析に役立つレポートになります。ウェブサイトのUI/UX・収益改善にぜひ活用してみてください。

現在ご利用中の Google アナリティクスは2023年6月いっぱいで計測の停止、廃止が決定しています。

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